ラヴ・ポーション・サーティワン

 
小さい頃31と17アイスをよく混乱したがあれは何か兄弟関係とかにあるんだろうか
両方素数なのが今になって妙に気になる

31食べるともれなくアメリカのイケてるティーンの気分になります。意味も無くサノバビッチとか言いたくなる(やめろ)

あと美男美女じゃないと31のバイトに志願できないと思うんだけど(なんとなくウェイトレスと31の店員は私の中で聖域)、そこんとこどうなんだろう

ということや店員さんの名札に書いてある「おすすめメニュー」を見たら手に持ってた品物と同じだった時のときめきやはにかみをとじこめてショート・ショートに仕立てました(←パンに書いてある説明風)




私の名前を見つけて、呼んで。答えは390分の1。
31種類のアイスクリームが並ぶショウウィンドウの前で私は今日も何百日目かのチャレンジに立っている。
賭けに立っているのは私なのに、私は負けに来る客をさばくカジノのカード配り人のように、薄められた失望に浸りながら、ひたすらダブルのアイスクリームをスクープしていく。
マスクメロン・バナナアンドストロベリー? ハズレ。
ラムレーズン・ナッツトューユー? ハズレ。
抹茶・大納言あずき? ハズレ、ハズレ、ハズレ。

私の名前はバニラ・キャラメルリボン。
バニラ、平凡な名前。なんの目立つところの無い平凡な私。でも31種類のアイスクリームのうちその2つを、その順番で読んでくれる人が現れて、ここではないどこか素敵な場所へ連れて行ってくれるのだと信じている。だって私はキャラメルリボン、そう、目立たないけど、スウィートで、ロマンチックで、とろけるような魅力だって、ちょっとはあるはずで、それを見つけてくれる人はいつか現れるはずだから。

でも私の名前を呼んでくれる人はなかなか現れない。理想の男性に導かれながら私が店をあがれる日はなかなか訪れない。
キャラメルリボンはバニラアイスクリームがベースなので、私の名前を食べる人は2スクープ分のバニラを食べることになるのだから実際の確率は390分の1よりもっともっと少ない。
チョコレートチップ・ジャモカアーモンドファッジ? ハズレ。
ピーチメルバ・ココナッツグローブ? ハズレ。
いちごみるく・杏仁豆腐? ハズレ、ハズレ、ハズレ。
ちなみにうちのアイスは夢もいっぱい、混ぜものもいっぱいで溶けやすいから、コーンじゃなくてカップに詰めるのがおすすめ、あせって食べる羽目になりたくないのなら。
私はビンゴが現れないので、意外と硬いアイスを丸く削りだすという重労働をやめることができない。
あー、極彩色のアイスばかり減っていく。
先月彼氏とフロリダに引っ越すと言って店を辞めた派手な身なりのホッピングシャワーが言ってたのを思い出す。
「あんた可愛いのに彼氏出来ないのは、押しが弱いからだよ」
でも、目立たなくても私の良さを分かってくれる人がきっといるはず。
そう言ってたら「待ってるのがダメなんだって」と言い返されたかも。

それでもついに現れたのだ。
その日はオレンジシャーベットみたいな太陽の光がさんさんと射し込む日だった。まぶしさに細めた私の目に、長身で細身で、チョコレート色の肌をした紳士が映った時、この人が迎えに来てくれたのだと分かった。
バニラ・キャラメルリボン。
彼の舌の上でとろける私の名前。見つけ出してくれてありがとう。
私は就業規則に逆らってつけ続けていた、私の名と電話番号が彫りこまれた指輪をそっと外して、アイスクリームに埋め込み、彼に渡した。でもそうするまでもなく、彼は閉店後の私を待ち伏せ素敵な外車で連れ去ってくれた。
私はその店に二度と帰る気はなかった。

それなのに。

4年後、私は再びそのショウウィンドウの前へ立ちアイスクリームをさばいていた。
私からキャラメルリボンという姓を奪ったロッキーロード・バニラはいまや私をかえりみず、あの私を連れ去った外車で遠くへ行ってはなかなか帰ってこない。
でも、今、一体どんなフリークが、私の名前を呼んでくれるだろう。
私の名前はバニラ・バニラ。
私におぞましいほど平凡な姓をあてがった彼は代りに時間を奪っていった。もう若くも、スウィートでもロマンチックでもない。絶望のままスクープする私の右腕にだけはどんどん筋肉がついてしまい、冷気にさらされ、かさついている。ねえ、ホッピングシャワー、私が間違っていた? それでも私は自分のやり方を変えることが出来ないよ。もう誰も呼んでくれることは無いのに。そんな自殺みたいな注文。絶対、絶対に。
呼ばれるのを待っているだけの私もゆるい自殺だ。

fin.

アンドナンドはフレンチウーラーの夢を見るか?

 ヒャフウ! シブサワ・イズ・マーダー!!(挨拶)



本日はド短編2600字を書き上げたので取り急ぎblogにアプするよ、

タイトルは「アンドナンドはフレンチウーラーの夢を見るか?」


ソノモノズバリ 「ミスド小説」 だよ。


わたくしおうちの近くにミスドがありまして、
喫茶店で小説を書くって言うオシャレなことしたい気分の時はえてして行くんだけど、
あまりに通いすぎてこれはネタにしないと元がとれねえ、って思ってたので、
今回のコレは願いかなったり、失地回復だね。

ちなみにドーナツほどロマンチックなおやつも無いと思います。
だってなんかノスタルジーだし、あんなキトクな形がアイデンティティになってるんだぜ。
なんで穴あいてるんだろ(火の通りがいいから、っていうなら、チュロス状にすりゃいいじゃん)


ちなみにちなみにミスドがあんなに大人気な理由の第一は
「自分でとる」からだと思うんだよね。
つまりパン屋と一緒、トレイとトングを持つとワクワクする!
一種のエンターテインメント感よ。

第二にハウス型の細長いハコ。
ケーキ屋さんと一緒。
つまり、パパが買ってきてあげたときのお土産感、ワクワク感!

第三は匂いがすごいからだと思うよ。
うちの最寄駅、ホーム全体がミスド臭してるもん。スメルでホイホイ。
(これもパン屋やケーキ屋と同じだね)


つまりミスドはケーキ屋とパン屋のわくわく両方味わえるんだから、
楽しくないわけないじゃない、ていう結論です。


そんなワタクシのオススメドーナツは、
エンゼルフレンチとオールドファッション。

オールドファッションはオウチにつくまで我慢して、
レンジでチンして食べるとめっちゃ美味です。
(でも大体我慢できずに道端で食べてしまいます。)


どうでもいい話はどうでもよくて、じゃあ本題に入るわよ。


(タイトルは「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」のモジリって、一体何人が気づいてるかな??)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「アンドナンドはフレンチウーラーの夢を見るか?」

 知ってる? ドーナツは穴があるからいくら食べても太らないんだよ。

 そう言って今日も彼女は僕をミスタードーナツへと誘う。

続きを読む >>

絵本イラストと、装丁の募集!2

 
「渋澤怜第二短編集」の装丁をやってくれる人も、切に募集しています!



画像は、第一短編集の装丁。
ワタクシ渋澤による完全DIYでした。ワードで打った文字をノリで貼り付けたんだよねwww

そんな感じでパソコン弱者なので、凝った装丁が作れません。
雰囲気としては上記毒マスクガールと同じ感じで、
「ちょっと毒のある純文学(女子向け)」と分かる感じにしたいです。

収録予定作品
「へや(仮)」 
http://rayshibusawa.web.fc2.com/heya.html

「プルメリア、カシスローズ」
http://rayshibusawa.her.jp/novels/plumeria.html


などなど。


あと次から「文庫(オビ付)」「フルカラー表紙」にします。
なのでオビのデザインも含めてやってくれる人募集です。
あと、「目次」「あとがき」「奥付」も、やってもらえると、嬉しいな……!

ノーギャラなのと、6月刊行予定なのは上記と同じです。

こちらの件も、どうぞどうぞよろしくお願いいたします。
同人小説は「表紙が命」、手にとってパラパラしてもらえるかどうかはひとえに「表紙」にかかっておりますので、
デザインをやっている人の力を借りたいと思っております。よろしくお願いいたします。

絵本イラストと、装丁の募集!

おハロー。シブサワだよー。



実は前々からシブサワの短編「platonic love, plastic love.」を
「絵本化したい!!」という欲望が、もっこりむらむらと芽生えていて。

↓原稿「platonic love, plastic love.」
http://rayshibusawa.her.jp/novels/plasticlove.html


絵本の絵の部分を担当してくれる、絵描きの人を、切実に募集しています!!


読んでもらえればお分かりの通り、
童話文体とメタファーを駆使してメルヘンの体裁を保っていますが、
テーマはずばり「セックス」で、毒のある話なので、
絵もそれに似合う方がいいなあと思っています。

(ビアズリーとか、ミュシャとかバルビエとか、あと漫画家だけど中村明日美子さんが大好きなので、
そんな感じだと最高です!! 
が、そうでなくても、読んでイメージがガンガン湧いてきた方なら構いません!!笑)

作った本は、文学フリマや、インディーズ本屋さん(タコシェ、模索舎など)で販売する予定です。100〜150部程度刷る予定です。

完全インディーズなので、申し訳ないですがギャラは出ないです。。
売上分で小銭がちょっと入る程度だと思ってください。。

それでも、普段絵本制作のインディーズの場で活動している方にとっては、
小説の読む層へアピールすることができますし、私にとっても逆のメリットがあります。
(インディーズ絵本作家の人が何処で本売ってるか知らないし、
逆に絵本描きの人は文学フリマとか知らない人いるんじゃないかしら。)

何より、一緒にものを作る楽しさを共有できる人との出会いを期待しています!

あと余談ですが、自分がパソコンに強くないので、データ入稿に強い人だとありがたいです。
あと印刷業者に詳しい方だとなおありがたいです……! 
(小説本の印刷業者のことは分かるんだけど、絵本だとさっぱり。)

(もしかしらたコストの関係で、中はモノクロになるかもしれません。
装丁も、硬い表紙で、叩くと痛い角のやつ、が、理想なんだけど、ちょっと調べたら激高なので、
普通の小説同人誌と同じ型にするかも……)

描いてくださる、という方いらっしゃったら、メッセージお願いします。
次の文学フリマが6月なので、
一ヶ月くらい(〜3月下旬)を目途に一度区切ろうと思っているので、
それまでに「少し気になる」程度の方もメッセージいただければと思います。

あるいは、周りに興味ありそうなお友達がいる人は、RTやら何やらしてこの話を広めてもらえると感動します。
卒業制作とか学校の課題で絵本やりたい、とかいう人がいたら最高なんだけどなあ。
学生だとタダでも頼みやすいしネ でもこの時期卒制は無いよねー。

pixivとかでナンパしたほうがいいのかな……? でも見たことないし、漫画絵じゃ嫌なんだよなあ。

とりあえずmixiコミュは漁りまくりました笑

高円寺でシブサワと握手!

2月6日
高円寺カフェ&バー「みじんこ洞」にて開催される
ミニコミ販売イベント「みにこみ洞」に、
渋澤怜が参加するよ!

http://minicomi.jimdo.com/

18時から。
(JR高円寺駅より徒歩2分)


小説書いてても普段同業者の人や読者の人に
会える機会ってないからとても貴重だよね。

そして読者の人にも貴重な機会だと思うよ。

シブサワの本買おうかなっどうしよっかなでもネット通販てめんどくさいし、
現物パラパラして決めたいなって思ってるあなた、ぜひきてね。


この日も通常通り、カフェ&バーとして営業してるみたいだから、
「べっべつに、シブサワなんて興味ないんだからね!
たまたま高円寺でご飯食べたかっただけなんだからね、ついでなんだからね!」っていう
言い訳も立つよね! ツンデレなあなたもぜひ。


最近書きあげたド短編(「へや」(仮)7000字)も、
おまけとしてつけないこともないかもしれないよ!

渋澤的2010年ブックレビュー&ランキング◆ 栄えある1位は……?!

(前の記事から続く)


2010年渋澤的ブックランキングの第一位は、穂村弘「整形前夜」!

〜以下は整形前夜を読んだ時のミクシー日記の転載です。〜


やすっぽい共感あるあるとか、ゆるふわ内容無しな偏見があって(!)、
エッセイ集って全然読まないんだけど、
これは違うわ。読んで良かったわ。

共感あるあるをふんだんに投入したうえでも全然ダサい日常品じゃなく洒脱で滑稽な精神の嗜好品たりえてるのは、プロポエマーだからかしら!
(ほむらさんの本業は短歌)

たとえば、ねえ、リモコンが無い、クーラーやらビデオやらのリモコンはあるのにテレビのリモコンが無い、テレビ観たいのに! てなことを、こんなにも、もう出尽くしたよそのネタは感を殺して書ける奴がおるかのう!

「雑誌などを読むと、私の知らない楽しい場所で私でない素敵な人々が仲良く語らっているような気がしてくる」

そう! そうなんだよ!

京都から新幹線で帰ってくると、東京の暗さを感じてしまう、あるサイズ以上になってしまった都市特有の暗さ……東京ではみんながそれぞれの場所でそれぞれに何かしている、という手ごたえがキャッチしにくい、人間の発する生の信号のようなものが拡散してしまってうまく感じ取ることができない

それ! それなんだよ!!

男は自分よりすべすべしたいい匂いのものと抱き合えるからお得だけど、女の人は自分よりごつごつしたものを触ることになるから損なんじゃないの? という問いに対しての知人の女性からの返答「そこがいいのよ、自分が女なんだと実感できるから」に、す、すごい、と思う

それだあ!!(知人の女性えらい)

(以上引用不正確)、
ほむらさんいわく、
芸術に不可欠な二要素として「ワンダー(驚愕)」と「シンパシー(共感)」があり、
若者は前者を多く求め年を経るごとに後者へとシフトしていくんだって(作る側も受け取る側も)
(前者の極端な例としてはシュールレアリズムとか? 後者は歴史小説とか昼ドラのたぐい)

「今日も明日も草木に感謝、恵みに感謝」「ありのままの君でいい」みたいなのを筆で書いて売ってる若者を見て、ほむらさんは非常に危機感をもったそうな。若者なのにシンパシーだだびたりでどうする。

いやあやあ、ツイッターであるあるネタをふぁぼってばかりじゃいかんぜよ、若者。
ワンダーないと芸術じゃないよ。

しかしこんだけ世界が開拓されつくすと、ワンダーも枯渇してきちまってるのかなあ、と思うシブサワ。
人間の心も先人たちによって書き尽くされているのかなあ
素敵な出来事が起これば「映画みたい!」、
どんな難問も、「進研ゼミで見たことあるー!」
そして世界中の素敵な景色だってgoogle mapに撮り尽くされちゃってるのよ

どんどん精神推移のお決まりのパターン、が、増えていっているのかな、
歴史がすすむことにより、人類全体が老いていって、シンパシー寄りになっていくのだろうか???

でもイメージ的には、昔の芸術のほうがシンパシーどっぷりで(能もオペラも型はまりだし)、今の方がよっぽどワンダーにまみれとる気もする(まさに現代芸術的な)

どっちなんだろう、あるいはどっちでもないんだろうか

そういや科学は進歩するが芸術は進歩するんだろうか??

どっちにしろ、
世界の全部が「既出です」になってしまったら、いよいよ人間絶滅するしかないんじゃないかしらね




そういや宇宙って、もし宇宙のヘリを人類が見ちゃったら絶滅しちゃうから、膨張し続けてるらしいよ!

渋澤的2010年ブックレビュー&ランキング!

 こんばんは、シブサワです。
毎年恒例、
「これをやらないと年が越せない!
シブサワ的2010年ブックレビュー&ランキング!!」

アイアムメイドオブゼーーーーェム!!
全部読めば大体同じ小説書けると思います(!)、ただし新潮社には落ちますからね★


ちなみに毎年おんなじルールはこちら↓

・同一作家の重複ランキング禁止!(じゃないとヴォネガットだらけになるから)
・シブサワが2010年に読んだ本が対象で、大半の出版年は2010年より古いです!
・ちなみに今年は67冊読んでた。意外と少ねえな。


そんではさっそく、ヒアウイゴー!


★10位! 「勝手にふるえてろ」綿矢りさ!

ご存知思春期のシブサワのアイドル、そして今でもシブサワの永遠の崇拝対象、
綿矢りさの久々の新刊。

「同窓会行ったら昔バカ騒ぎしてた親友が巻き髪モテ服に変貌してて、失望するも話してみたら昔と変んなかった」
っていう気分になった。でもやっぱ正直昔の方がキレてたなー。

今回は、全然好きじゃない男子に言い寄られてる&中学(?)のころから熱烈片思いしてる男子を諦められないどうしよう、と葛藤するOLの話なんだけど、
インストールのにな川的なイット感がどっちの男子にも無く。話に求心力がなかったなー。

でもエア産休とろうとするくだりからは綿矢節炸裂。非常に小気味良かった。

あーあとなんで綿矢りさって1ページ目いつもスベるの? 仕様?? その方が売れるの???


★9位! 「犬はいつも足元にいて」大森兄弟!

怪作。去年の文藝賞。つまり新人。
主人公の、ちょっとイケてないクラスタの中学生男子。
妙に賢くて気味が悪い「犬」(主人公は犬を気味悪がっているので名前はつけてなく「犬」)、
なりゆきで同じグル―プになっちゃったけど何かとまとわりついてきて面倒でしかない「サダ」(こいつのウザさの描写がマジで秀逸。主人公がサダを嫌ってることを察知し犬がこいつを噛む(!)んだけど、わざと大ケガぶって同情誘ったり、しまいには松葉杖とか使いだし、収集つかなくなって最後は不登校&転校するっつー自爆っぷり)。
犬はなぜか散歩の途中に、公園のある場所に埋まってる「肉」(何のかは不明)を掘り出す時に異様な恍惚を見せる。
そんでゲートボールやってるおっさんが寄ってきて「おれは戦争に行ってた……」とか不穏な話を突然はじめる。

得体のしれないミステリー感。ただこういう話のサダメとして、7割までは超わくわくするんだけど最後は安易なディザスター(誰か死ぬとか)でムリヤリ落としておしまい、伏線は伏線でさえなかったのかよ、ってなっちゃうのよね。


★8位! 「薔薇と野獣」フランチェスカ・リア・ブロック!

有名童話を下地にしたドエモ短編集。
心臓掻き割って目の前に叩きつけてきたような、迫真の比喩力。

美女と野獣だったら、末娘の美女を偏愛しすぎてしまった父の悔恨と、そんな父の愛を内心重荷に思っていた美女の解放感(つっても野獣のところに縛られるんだけどさ)、など、エモい心情がたっぷり加筆されてたりして。

童話好きにはタマラン。


★7位! 「燃えるスカートの少女」 エイミー・ベンダー!

この人もクソ文章巧い。
かなりポエミイでイミフ直前のキワッキワの平均台をあやうく渡る曲芸技。
天才。

ちなみに長編も手出したけどイミフすぎてリタイヤ……。


★6位! 「ミュージック・ブレス・ユー!!」

正直初読時はいつ読みやめようかと思いながら読んだんだけど、珠玉のラストまでたどり着けてよかった。すぐさま再読した。

ほんと何も起こらない、何も救われないの。
授業中以外常にヘッドフォンをつけてる、サエないクラスタの女子高校生が主人公。
ちょっと仲良くなれそうな男子が出てきても仲良くならない、大学は落ちる、無二の親友とは進学で離ればなれにならないといけない。

本当に何ひとつ物事の進まない彼女の、人生、というにはあまりに消極的な、「ああだめだ」という思いの断片のかき集めで出来たような日々の連続体の中で、
ただひとつ音楽がものすごく好きだ、という点で、彼女は救われていて。

何なのこの小説に溢れる多幸感は。祝福感は。
まさにミュージック・ブレス・ユー。

二読目はただ彼女のだめな日常の断片に「ああ染みる」「染みる」って思いながら多幸感浴びてて気づいたら読み終わってた。

ラストが素晴らしいんだ。
「自分はひょっとしたら、音楽を聴いたという記憶だけで生きていけるのではないか」

このラストにたどりつけてよかった。

同じ人の「八番筋カウンシル」もすっげー良かった。


★5位 「なにもいらない」吉川トリコ!

もーね、悪いけどシンクロ率が高すぎて上げ底評価になるのは許して!


「欲しいものは3秒で分かる」「欲しいものは絶対に手に入れる」
という、
お姫様気質の痛ロリ娘が、
うっかり異世界の人種(=薄汚いライヴハウスに生息するインディーズのバンドマン)を欲しがっちゃって、

恥やイタさを撒き散らしながら片想いに邁進し、
もんどりうって苦しむ話! death!

……。(注:ワタクシはバンドマンにガチ惚れしたことはありません)



……同じ空気を安心して吸えない、
あの人と付き合っても自分は絶対に幸せにならないし苦しいことしかないだろう、
あの人は絶対に自分を好きにならないし、というか自分を好きになった時点でそんな相手に失望してしまうだろう、

っていう、
「本質的片想い」に、 一度でも我が身をひたしたことがある人にとっちゃ、シンパシーの嵐であること請け合い。
(それでも同じ空気吸いたくなっちゃうのよね!)
(↑私が経験したことはこのことなのですよ!)


ただし主人公は、「片想い」の向こう側へ進みます。
お姫様じゃなくなる彼女、
「恋愛ごっこ」を、ごっこ遊びではなくする彼女。

最終的に一回転してお姫様へと回帰する彼女の、
そこまで至る逡巡蛇行懊悩っぷりが生々しくて、
小説にしては随分整頓されてなくて、
正直2回読んでもよくわかんないところあったけど、
しかしその生で全部食わされる感じがよろしい。


でもなんで最後沢村シュウ落ちるのかやっぱ分かんねー!!!(注:半分嫉妬death)


★4位! 「少女地獄」夢野久作!

「ドグラ・マグラ」から夢野久作はいるのマジやめた方がいい!!!!!!!!(絶叫)

同じ過ちをするのは私で最後にして……! 一番読みにくいやつから読み始める必要ない!
夢野さんがいかにキャッチーで読みやすくて、わくわくさせるのが上手な作家か……!

この面白さ、巧妙さ……チャカポコ。


★3位! 「スローター・ハウスNo.5」カート・ヴォネガット!

ご存知カート・ヴォネガットに関しては何も言うことは無え。
ただひとつ、地軸の底から愛してる。


★2位! 「桜の森の満開の下・白痴 他十二篇」坂口安吾!

あんた今さら読んだんですかあ?! そりゃそうですわのよ。この世に名作が何篇あると思ってるんですか。全部ハタチ前に読むのは不可能。俺、人間失格ヨマハタだったんだぜ?

まー「桜の〜」は読んだことあったんだけど、他の「白痴」「青鬼の褌を洗う女」「夜長姫と耳男」もよかったなー!!!

「戦争と一人の女」が特によかったわ。
身売りもやってた女が徴用逃れ(?)に言い寄ってきて、男と結婚ごっこを始めるんだよね。でも結構本当に好きになっちゃってきて、でも男は、本来淫売気質の女が貞淑きどりできてるのも今のうちで、こいつは本来妻なんてなれるもんじゃなくて、空襲や火災のトキメキ(!)が浮気の代替品になってるにすぎないって見抜いてるんだよね。で、男は戦争に負けると信じてて、もうすぐ殺されるか奴隷になるだけだって思ってて、そんな二人の間には期間限定の徒花のロマンが咲くんだよね。
でもあっさり戦争終わっちゃって。思いのほか二人とも生きてて。ぽかあんとするんだわ、でも結局別れるだろうって話。

戦争を知らない子供の み が
「戦争って、不幸って、ロマンチックだよね!」とか言っても(前の日記参照)
何言ってんのアホじゃんって話ですが、
坂口安吾が言うと説得力ありあり。
戦争をリアルタイムでごりごりに経験してる人が、
「戦争ってロマンチックだ」
「負けるのが楽しみ」
「荒涼とした大地のあとに外人がもたらす別世界へ憧れる」とか堂々と書いてるん。
こういうの初めて読んだ気がする。うれしい。


★1位! 「整形前夜」穂村弘!

……つかれてきたので昔のミクシー日記を転載することにします(えー) てなわけで記事分けます!

速報ジーザスった

 新潮社 「女による女のためのR18文学賞」 に!!




応募したけど!!!




一次審査でダメだった!!!!



ちっくしょーーーーーーーーー?!


なぜ、なぜだ?! なぜ女じゃないことがバレた?!(女です)



http://www.shinchosha.co.jp/r18/



実は文学フリマでばらまいた無料配布本「ただであげる」は、

この賞に応募する3本を収録していたんですねー (だから課金できなかったんだよ!)


応募者は女性限定。

30〜50枚。広く性に関する小説。




次からはごっそり金とって本売るので「ただであげる」持ってる人は大事にしてねー(やけくそ)!

HP RENEWAL! &文学フリマありがとう!

渋澤怜の小説サイトが生まれ変わりましたー! わー!(本人が一番はしゃいでいる)


旧サイトの初期衝動はそのままに(はじめてワールドワイドウェブ上に自分の根城を持つ、という興奮!)、
スタイリッシュに磨き上げてくれたのは柿原華子さん!

ご存じ「シベリア鉄道vol.1」の共著者であり、
ヴィジュアル系バンド好きガールがよなよな集う人気サイト「HNSM」のオーナー。

「動物大好き! &ドピンクを差し色にしたポールアンドジョーみたいなサイトにしてくれ」
という渋澤のオーダーの斜め上を行く仕上がり。渋澤大満足。

とくにnovelsページがお気に入り! 
なんでもポールアンドジョーのアイパレットをイメージされてるそうですよ。



すみずみまで舐めまわすように見てね!!



そして!!!

どうぶつだいすき

2010年12月5日第11回文学フリマ多数来場ありがとう!!(写真はブースの様子)

最新作「ロシアンガンジャ」28冊、
短編集「娘と狼、妻と毒。」13冊、
ツーマン本「シベりア鉄道vol.1」4冊の計45冊売れましたー!

多いかどうかわかんないけど、少なくとも予想よりは多い!笑 
純文学としてはまあよくやったほうじゃない。
あと無料配布の刺客、その名も「ただであげる」というちょいエロ本が90冊(!)くらい捌けてて、
だからわりとつねにブースには人がいてすわってて楽しかった!

今回「ツイッターで@Rayshibusawaの指定ツイートをRTしてくれると100円引き」という、
画期的プランを思いついて敢行したのね。

多分次の文フリではマネする人いっぱい出るからそういう人のはRTしちゃだめだからね!!(空前のケチ) さいしょに思いついたのあたしだかんねー!!(小学生)




笑って泣ける、激エモリアルな本格ロックバンド小説、「ロシアンガンジャ」の装丁は原田卓馬。
変なバンドマンです。

私がモデルにしたライヴハウス界隈で実際がしがしギター弾いてるだけあって、装丁と中身のシンクロ率は半端無い。そしてめちゃめちゃ格好良い。装丁のおかげで届くべき人に届いた、つうかねえ、本当装丁だいじだよ、家でごにょごにょ書いてるよく分からん文章の束が素敵なかおりのする何かしらになりえるのは、装丁! 装丁のおかげ!!


華子さんと言い、私は本当にアートワークに恵まれたインディーズ作家だ! ありがとう!



こんな良い本置いてあるのに無料配布本だけ持ってったあなたのそれは爆発します。

ただだけど、ただじゃすまない、がこの本の真意……………




嘘嘘、爆発しないけど捨てるなら2,3ページ読んでからねっ

客がいないと成立しないのはライヴも小説も一緒、読まれてこそ芸術は芸術たりえるんです、読んでから捨てられるならそれも本望、



……でも気に入ったら他のも買ってね!!