自分へのご褒美

2011.6.12 第十二回文学フリマで無料配布した「甘いものは別冊」に
収録された短編の3本目です。
いちおうブログでも読めるようにしとくね。


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 彼女は今日も自動歩行してしまう。ベルトコンベアの上を滑る、なめらかな工業製品(プロダクト)のように。ストッキングに包まれた脚は彼女の意志まで包み隠す光学迷彩(ステルス)自動記述(オートマティズム)、パンプスが鳴らす足音はナードな夜に正確に刻みをつけている。

 その脚が行き着く先はコンビニエンスストア。最寄駅と自宅との最短距離の等距離にあり、私の狙い通りに働く最高の立地である。そうそれはつまり、私こんなにいつも、朝の九時から夜の九時まで、くたくたになるまで働いて、死んだように眠り、土日の訪れだけを楽しみに生きているけれど、日曜の次にはすぐ来る月曜、だましだましの繰り返し、それが一体あと、何年、五年、十年? 結婚できなかったらあと四十年? ……という彼女の思考がいつも通りのどんづまりに達したところで登場する、思考をホワイトアウトさせる眩いライトである。光に包まれた店、それがコンビニエンスストア。彼女の脚は勝手に向かう。彼女のお目当ては決まっている。店の奥に控えるスイーツコーナー。スプーンで食べるロールケーキ。

毎日うつろな目で同じ商品を購入する彼女のことを店員も覚えている。むろん覚えていなくとも、同時刻に同商品が数日に渡り購入されるとレジ端末から本社へ情報が流れ、この店の在庫設定が自動的に増えるのだが。

ひとりワンルームに帰ってそれを食べる彼女、脱色され切った灰色の身体にエナジーが注ぎ込まれていく。一日忘れていた味覚を蘇らせてくれる、唯一の時間だ。この場この時間が彼女の毎日のリセットボタン。先ほどから巡らせていた暗い内省はコンビニのライトに照射された瞬間消滅している。寝て起きてまた働くことが出来るのだ。

一体いくつものオフィスワーカーが、自分へのごほうびでだましだまし生きているのか私にも分からない。あの光の下で、同じものが手に入るという安心、いつも同じ値段で同じ味のものが、豊かな品揃えのもとに売られているという、夢のような安定。(数十年前の少し貧乏だったこの国では、それはまさに夢ではなかったか?)「できあい」「保存料」我々をののしる言葉はいくらでもあろうが、しかし、どこかの誰かの愛と手垢にまみれた料理――しかもものすごくまずいかもしれない、店に入ってみないと旨いかどうかも分からない――を出す料理店など、今やもうほとんど駆逐され、そんなものを好めば骨董愛好と微笑まれてしまうではないか。それよりも、コンビニの均質な光に安寧を見出す者がいかに多いか。彼女を働かせることが出来るのは我々の方だ。永遠を永遠と気付かず、永遠に回し続けることが出来るのは。

ちなみに彼女の仕事は機械を作る機械を作ることだ。従来の電気ではなく、有機物――土や食品――を燃料とする根本機械の開発とメンテナンス。それはローソンのスイーツ製造ラインにも配置されている。ほらここにも、はじめとおわりをくっつけて作った、即席の永遠が。

もう一人、男を知っている。男はいつも同じ時刻に訪れて、やはり同じものを買っていく。スプーンで食べるロールケーキ。やはり店員にも覚えられている(若い男がデザートを一点だけ買うものだから、目立つのだ)。男はそれを自分で食べるのではない。家で待っている妹が食べる。彼女は一日しか記憶が持たない病気で、常にベッドで臥せっている。だからいつもの同じものを食べても生まれて初めて食べるかのようなみずみずしいリアクションをする。「こんなにおいしいものがあるなんて」男は初めてその反応を見た時に痺れるような喜びを感じてしまい、それから毎日反応を見たくて同じものを買ってしまう。妹は感謝と愛情を込めて男の頬へ手を伸ばす。ベッドとその周りだけの彼女の世界に唯一訪れる有機物は男とそのロールケーキだけだ。それを愛さない手はあるだろうか。男もそれを望んでいるのに。

朝までむつみあうと彼女はこっくりと眠りに落ちる。電源が落ちたように。そしてまた夜、仕事から帰って来た男がロールケーキを差し出すまで決して目を覚まさない。燃料が投下されない限りは――男は妹と呼んでいるが、血縁は無くそれは最新型の高機能ダッチワイフである。生ゴミでも無論稼働するが食べさせるものによって(リアクション)は異なり、男はそのロールケーキに引き起こされる行動様式(パターン)の虜になってしまい、毎夜毎夜、無機物に有機物を投入する行為をやめられない。無意味で、非生産的だと分かっていても。しかしいくら何処へも行けなくても、涙が出るほどの幸福のループから出て、どこかになど、行けなくていいのだ。

この商品は勿論、頭としっぽをくっつけた即席の永遠、「0」をモチーフにしているのだが、本店のある天国では随分な大ヒット商品となったので下界の支店にも進出させてみた。こちらで売れるのも当然なのだ、何せ「天国の味わい」なのだから。天国には時間という概念が無い。品ぞろえは永遠に変わらず、変わらずとも誰も文句は言わない。一日中人形と情交を続ける者も、一日中お菓子をほおばり続けている者もいる。「退屈」という、時間の経過がもたらす精神作用は、天国には存在しない。

下界の者たちにも、「変わらぬ味と品揃え」という、天国店のモットーは夢のような陶酔とともに広く受け入れられ、ローソンの店舗数は着々と増えていった。しかしむしろ厄介なのは、下界の者は「飽きる」ということを知っていることだ。その時我々は、いかに愛しい商品だろうと――私は生んだ商品は全て残らず愛しいが――、また、売れている商品だろうと――私の生んだ商品は全て大ヒットを飛ばしているが――、「生産中止」という切り札を定期的に使っていかなければならない。その一人に限らず、いくつものオフィスワーカーが、また、その一人に限らずいくつもの男たちがその商品に支えられているということは知っている。しかしいいのだ、彼女はいい加減転職したほうが好いし、男も人形遊びから足を洗って生きた女を見つけた方が好い。というか私が生産中止にしなくとも、遅かれ早かれ、そうなるだろう。私が売る夢と幻想にも賞味期限がある。そしてまた、新しい商品を私は発案する。そうしたら君たちはまた、永遠と勘違いして期限付きの夢を買うだろう。

無論天国へ入ってしまえば、働かずに「自分へのごほうび」を手に入れられるし、働かずに人形と寝ていられるのだけれども。ただそれが楽しいかは知らないけれど。

 

第12回文学フリマありがとう

おっひさっしぶっりー!
渋澤怜です。
 
昨日おこなわれた第12回文学フリマに来てくれたひと、
どうもありがとう!!

実は引っ越しして!

(生まれて初めて自分を生んだ人との別居がはじまる! 俺、 Re・Birth!!)、
 
ネットが開通したのも文フリ一日前だったりして(!)、
 
しかも引っ越しで全てのエナジーとトキメキを奪われていて小説を刷る元気に能わず、
告知さえロクにしていなく、
 「まー新刊なんて誰も待ってないしー」とて超こぢんまりとした
無料配布本を作ってよしとしてもらおうなんて思ってたんだけど、
 
ふたをあけてみればリピーターの多さに感激しました
 

「前に買った本が良かったのでまた来ました〜今回は新作無いんですか、
じゃあ無料のだけもらってきます〜」という人の多さよ!
 
うわーん、新刊作ってみればよかったー! 本数は貯まってたのに! に!

しかも「文学フリマなんてどうせ自己満足じゃないか。。すでに何度か出てるとこにまた出てもこれ以上読者も同業者の輪も広がらないんじゃないか?」なんてしょんぼりと思っていたりもしたので、
まあとにかく、無料のやつだけもらっていってくれた人、どうもありがとうー
勇気づけられたぜ
次はお金出してなんか買わせます!(!) 



これが今回の無料配布本、
「甘いものは別冊」渋澤怜別冊短編集です。
甘味をネタにした短編3本入り。
 
ミスタードーナツをネタにした「アンドナンドはフレンチウーラーの夢を見るか?」
31アイスクリームをネタにした「ラヴ・ポーション・サーティワン」
それとローソンのウチカフェスイーツをネタにした「自分へのご褒美」です。

70刷ったけどなくなっちった。
それから、「娘と狼、妻と毒。」が18、
「ロシアンガンジャ」が20売れました!
既刊がこんなに売れるなんて嬉しいよ、新規のお客さんも勿論沢山ってことだね!
ありがとうございました。
これからも仲良くしてください。
ほんとに。予想以上に客の少ない業界ですからもう存在自体がありがたいです。
だって普通書き手でもないやつがインディーズの小説買いに来るかー? 文フリにー。
って思うとあなたは超希少な存在です。



そ  れ  と !!
 
早稲田文学のブースがチャリティーサイン会を行ったので、
 
わたし、川上未映子さんに、会えました!!!!!!!!!!!!


「娘と狼、妻と毒。」渡しちゃいました!!!%&#♨‘*?A>!!!
 



だ、だって、なんか、えっと、
「ファンなのでお会いできてうれしいです、私も小説書いてて今日ブースだしてて、」
っつったら
「何書いてるんですか? 詩? 小説?」
っておっしゃるから
「小説です! こんなのです! よかったら、もらってください!」
「勿論」
「い、いいんですかー!? やったー!!」


きゃー!!
 





きゃー!!!!


あうあうあう、なんかもう一時間前からばくばくしてお前は未映子さんに告白するのかってくらいでした、

嗚呼、トキメキが人を殺せるなら昨日だけで僕は何度死んだのだろうか……!!(文体崩壊)



奇しくも私が美映子さんにサインもらってる間に親友に彼氏ができたらしいが
そんなの全然うらやましくない! 私未映子さんにもっといいものもらったもん!!


ああ……未映子さん予想以上の大美人でスタイル抜群で、
百合が歩いてるようなひとだった、
百合の精が人間に恋をして花の女神さまに頼んで人間の姿にしてもらったらあんな人になるんじゃないかな……


近く通り過ぎただけでもう、俺、受粉するかと思った……




あー! もう! がんばる! もっと近くいけるようにがんばる!(ストーカー以外の方法で的な意味で)


海賊王に、俺はなる!!





しっかしあんなお美人なひとが
ナプキンを表裏逆につけて女子部位に粘着テープびりびりさせてたなんてなあ。。。。
 (エッセイでそんなようなことを書いていらっしゃいました)





きゃー!!(思い出し恥ずかし)

私は音楽と結婚したい

あまりにも良かったライヴの興奮が冷めやらぬまま、ツイッターにこう書いた。

「スイセイノボアズとオワリカラ以外のバンドが全部絶滅しても、別にいいや」

そしたら後日、ライヴハウスで会った友人に、その呟きを見て
「『死ね』と思った」
と言われた。
「他の音楽も知らないくせに」と。
 
「死ね」だと?!?!

その時は「死ね」と言われたことにショックが大きすぎて、
みぞおちを親指で押されたようにぐう、と黙って何も言い返せなかったのだが、
ショックが癒えたのち、反比例してぐつぐつと、怒りと軽蔑の念が湧いてきた。

ねえ、分からないかな、分からないのかな、あなたにはね。あんまり一般的じゃないのかしらね、こういう形の愛情表現は。

つまりそれは無人島に一冊しか本を持っていけないとしたら、とか、最後の晩餐で何食べるかとか、宇宙人が飛来してきて「私の星には『音楽』というものは無い。あなたがたの星の一番いいその『音楽』というものを、くれないか」と言われた時何を差し出すか、とか、そういう類の質問と同じなの。ギンギンに研ぎ澄まされた選択肢の先端にも生き残るくらい、あたしそのバンドを愛してるんだよ、っていう、要は愛情の表現手段なの。

それを何、確かに「自分の好きな音楽以外絶滅してもいい」って確かに過激な言い回しだけど、「他の音楽も知らないくせに」って、知らなくていいんだよ、他を知らなくてももう、未来の選択肢つぶしても余は満足じゃ、苦しゅうない、っていう、そういう表現なのさ、まさに。酸いも甘いも噛み分けた、レコードからitunesまで経て経て経まくった音楽オタクじじいじゃ、ないよ、ないわよ、そんなこと百も承知さ。音楽じじいなんかになりたくないわ、私、オワリカラとスイセイノボアズで人生を「あがり」にしちゃってもいいわ、という、そういう表現なんだよ。それとも君は、全知全能の音楽オタクじじいになるつもりなのかい。

スイセイノボアズとオワリカラは、
インディーズで、
百人入ったらパンパンになっちゃう小っちゃなライヴハウスで活動してて、
CDはタワレコに売ってるけどライヴ行ったら本人たちがフロアの隅っこで手で売ってて、
全然有名じゃないバンドである。
 
「ビートルズ以外絶滅してもいい」なら許されるのか? 
こんな世界の隅っこでお気に入り二個見つけただけで、他のバンドにそっぽ向くのは、広大な音楽というフィールドに対して誠意を欠くと? ふん、別に音楽どう聞こうが勝手じゃないか。一生涯カレーしか食べない、という愛し方もあれば、世界中の味覚を試し尽くし、カレーを食べる暇も無く、臨終の床についてやっとカレーに「やっぱり、君が、一番だった」と伝える愛し方もあって、別にどっちだっていいのだ。第一私は音楽なんかより文学の方がよっぽど好きで、でも「カート・ヴォネガット以外の小説が焚書になっちゃっても別にいいや」と思ってるよ。

それなのにねえ、私、ビートルズはよく分かんないけどあたしは今日はあんたのバンドを聞きに来たんだよ。あんたのバンドがこの前ちょっと良かったからもう一回聞きに来てんじゃない、それも分かってるくせに。あ、もしかして、嫉妬? ボアズに嫉妬してんの?


……ふう。
とここまで二分半くらいで脳内で相手をこてんぱんにして、でも、結局、振りだしに戻るのである。


……なんだかんだ言って分かってるんだ、
どうあがいたって癪に障るんだよ、
「〇〇以外の●●は絶滅したって構わない」っていう言い方は。

でもね、そこでハッと気づくんだ。「恋愛」だけは、この言い回しが許されるんだよ。と言うかむしろ甘美に響く。

「君以外の女は女と思わない」
「生涯でたったひとりの男性」
 
そして更にゾッとすることに、ほんのちょっと世界の隅っこを齧って、たったの一人を見つけてそれで「あがり」にしちゃうことが、むしろ、「美しい」と言われていることだよ。

ひええ。なんて恐ろしいんだ。
それが「結婚」というやつなんだね。私の星にはありませんが。



私は音楽と結婚したいよ。


放射能が、来る!!

 (前の日記からやや続くよ)
ここ最近よく聞く台詞。

「自分はもういい、でも子供のことを考えると」

これ聞くたびに、雪見大福の皮みたいに私にもっちりと纏わりついてくる違和感はなんなの。

自分は自分用に買ったガルボやらアルフォートやら「一人用のお菓子」を
一人で食べきらないと絶対に気が済まなくて、
決して誰にも分け与えないんだけど、
そんな風だから子供なんか育てる気も起こさない
(おやつどころか根こそぎ持っていかれるんだよ、稼ぎや心配りや何やかやを!) 

その、「おやつを友達に分け与えない」気質の私からすると
冒頭の発言に含まれる壮大な「母の愛」みたいなものにびっくりしてしまって、
「いやいやあんた、自分を大事にしなさいよまず」と、
思ってしまうのである。
「自分はいい」とかじゃなくて。
そりゃまあ、放射線は老い先短い人には影響は少ないものだけどさ。

なんか「母の愛」テイストのものっていうのは、壮大な矛盾がある。
自分を脇っちょに追いやって子を守る母、その母だって誰かの子なのである、当たり前だけど!
「母の愛」とか言って自分を適当に扱うのは母の「母の愛」をムゲにしちゃうことなんじゃないの。
 
もうひとつ、似たような違和感を感じるシーンがあって、
それは映画などで船が難破した時子供を優先して救命船に乗せて
自分は海の底に沈んでいく、偉大な博士とか政治家とか。
例えば博士(世界を救うためのすごい知識や技術を持ってる)みたいに
すでにすごい人になってる人よりも、
どんな大人になるかよくわかんないガキの方が優先して助け出されるべきなのだろうか?? 
なんかみんな子供を大事にしすぎなんじゃないか。子供ってそんなにすごいのか??

もうひとつひっかることがあって、それは殺人事件があった時、
被害者が子供とか大学生だとものすごく同情的に報道されることだ。
「前途ある若い命を」
と。
それはすでに偉大な地位や職についてる立派な大人が殺されるのよりも
ずっと残酷なこととして扱われる、
でも社会のコストや培った人間関係(つまり悲しむ人の数!)のことを考えると、
大人が殺された方がよっぽど大事(おおごと)だと思うんだけど。
「前途ある」って言うけど、玉か石かよく分かんない、良くも悪くも可能性の塊でしかない子供の方が、
「玉」だった大人より大事にされることって、よく考えると分からない。
だって通り魔になるかもしれないんだよ、子供。
(もちろん心情的には、可愛くて無力で可能性いっぱいな子供殺す方がひどい! 
とは思うんだよ、私だって。心情的には。)

この、子供を「もしかしたら一億円当たるかもしれない宝くじ」として、
大人を「すでに外れた宝くじ」として扱うやり方は
人類の壮大な自己否定。
誰かの「玉」の子として育てられた子が、いざ立派に育ったら自分のことは見限って、
また「玉」の子として誰かを育てるの。
そしてそれが、「母の愛」「人道的」として推奨されてるの。

じゃあ一体どこへ向かってるんだろう、人類は?! 


でもまさにそのことによって人類が続いているのよね。なんなんだよちくしょう。


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お気づきでしょうがエッセイを書く練習をしています!!(1400字=A4   一枚以内)

おやつの話と、子供が怖い という話

おやつに対する場合において、自分のエゴパワーは最大となる。
つまりおやつだけは、絶対に、誰にも、あげない、ということだ。何があっても。そう……、
たとえ、相手がおやつをくれても(お返しはしない)。

 社会学において人間関係のモデルとして頻繁に持ち出される
「囚人のジレンマ」ゲームの想定のごとく、
相互互恵関係が、長期的には最大の利益をもたらすというのは、
諸君の実生活に照らして考えてみても、明らかであろう。

つまり相手を出し抜いて短期的に大きな利益を得るより、
相手と協力してそこそこの利益を得た方が
長い目で見たら得ということである。

つまりおやつは「もらったらお返しする」方が、そのうちいいことがあるからいいに決まってる、のに、
私は、
そうは、
出来ない! 

だって全部食べないと食べた気にならないじゃないか。
 
売店でおやつを購入して、誰の目にも触れぬように職場のデスクに滑り込ませる
(上着のポケットにお菓子を入れて上着ごとしまうのが常套。
その他、封筒を持って売店に行って、書類のフリして引き出しにしまう等)
(しかしそんなことしなくてもいちいちよこせと言ってくるいじわるな人は職場にはいない。ただの本能である)

友人同士でコンビニに行ってお菓子を買うときは、
分けられないもの(チョコバーとかアイス(ピノ以外)とか)を買う。
あるいは分けても惜しくないもの(チョコボールとかプチシリーズとか。ポーションの多いもの)を買う。
ガルボとアルフォートは大好物だが絶対買わない。ポーションが少ないからである。

そんなこんなで
「自分のおやつは絶対あげない、でも他人のおやつはできるだけもらう」というゴーヨクな私が、
だから、子供なんて、欲しいなんて、絶対思うわけがない。
おやつどころか自分の稼ぎやら心のパッションやら根こそぎもってかれるんでしょ! 

私子供の卵ボーロ横取りするよ。


そしてそんなに愛とお金とパッションをかけて育てた子ともと、友達親子みたいに仲良しこよしになれるという保証は無く、

「ビール大好きサッカー大好き、休日はドライブかバーベキューかスポーツバー、ネットはしません」
という健全少年に育とうものなら……、
寒気がする。
「お母さんは地味で陰気で近所付き合いが悪い」
って心の中で思われているに違いないと思いながら
毎日いってらっしゃいと送り出さないといけないわけ……?! 
寒気がする!! 

そもそも五歳で
「小学校にあがったらサッカーチームに入りたい」
と言った時点でネグレクトだ。

だってあんな、日曜ごとに送り迎え、お弁当とかタオルとか、
アクエリアスとか、
そして何よりママ同士の付き合いとか……身の毛がよだつ。

まあそんなこと以前に障害児が生まれるかもしれない。
そこまでいかなくとも喘息やらアレルギーやら、手間のかかる子は結構高確率で生まれるはずだ。

自分(と自分の好きな人)の遺伝子を半分ずつ持った人間が生まれる、そしてその人間とは生まれた時からお付き合いできる、というのはすごくロマンチックな感じがするけど、自分と自分の好きな人にそっくりで可愛くて賢くて音楽好きでスポーツは嫌いじゃないとやだ。育てたくない。とか言ってる時点でやっぱり絶対子供産んじゃいけない。

「文学フリマお試し企画」に参加するよ!

ヒャッホウ! シブサワだよー!

 第12回文学フリマには勿論参加いたします。
日時は6月12日(日)、ジャンルはもちろん純文学!

それから今回は、「文学フリマお試し企画」というのにも参加します。
出展者からA4一枚の原稿を集めて本にしてくれる方が現れたので、渋澤も
寄稿することにいたしました。

原稿は、字数がちょうどいいから「ラヴ・ポーション・サーティワン」にした。


これジャンプのパクリってちゃんと分かるのかなー ??

これ作るのだけで5時間くらいかかった・・・・・・・もうやだ・・・・・・・そんなんならもう一本小説書きてえよ


誰かアートワークの出来る人を抱きこみたい・・・・・・・・・・


あと自分のブースでは「渋澤怜第二短編集」を無事刊行するつもりでいるよ!
(まだ何もやってないよ!)

こうご期待ー。誰か装丁やって(死)

ラヴ・ポーション・サーティワン

 
小さい頃31と17アイスをよく混乱したがあれは何か兄弟関係とかにあるんだろうか
両方素数なのが今になって妙に気になる

31食べるともれなくアメリカのイケてるティーンの気分になります。意味も無くサノバビッチとか言いたくなる(やめろ)

あと美男美女じゃないと31のバイトに志願できないと思うんだけど(なんとなくウェイトレスと31の店員は私の中で聖域)、そこんとこどうなんだろう

ということや店員さんの名札に書いてある「おすすめメニュー」を見たら手に持ってた品物と同じだった時のときめきやはにかみをとじこめてショート・ショートに仕立てました(←パンに書いてある説明風)




私の名前を見つけて、呼んで。答えは390分の1。
31種類のアイスクリームが並ぶショウウィンドウの前で私は今日も何百日目かのチャレンジに立っている。
賭けに立っているのは私なのに、私は負けに来る客をさばくカジノのカード配り人のように、薄められた失望に浸りながら、ひたすらダブルのアイスクリームをスクープしていく。
マスクメロン・バナナアンドストロベリー? ハズレ。
ラムレーズン・ナッツトューユー? ハズレ。
抹茶・大納言あずき? ハズレ、ハズレ、ハズレ。

私の名前はバニラ・キャラメルリボン。
バニラ、平凡な名前。なんの目立つところの無い平凡な私。でも31種類のアイスクリームのうちその2つを、その順番で読んでくれる人が現れて、ここではないどこか素敵な場所へ連れて行ってくれるのだと信じている。だって私はキャラメルリボン、そう、目立たないけど、スウィートで、ロマンチックで、とろけるような魅力だって、ちょっとはあるはずで、それを見つけてくれる人はいつか現れるはずだから。

でも私の名前を呼んでくれる人はなかなか現れない。理想の男性に導かれながら私が店をあがれる日はなかなか訪れない。
キャラメルリボンはバニラアイスクリームがベースなので、私の名前を食べる人は2スクープ分のバニラを食べることになるのだから実際の確率は390分の1よりもっともっと少ない。
チョコレートチップ・ジャモカアーモンドファッジ? ハズレ。
ピーチメルバ・ココナッツグローブ? ハズレ。
いちごみるく・杏仁豆腐? ハズレ、ハズレ、ハズレ。
ちなみにうちのアイスは夢もいっぱい、混ぜものもいっぱいで溶けやすいから、コーンじゃなくてカップに詰めるのがおすすめ、あせって食べる羽目になりたくないのなら。
私はビンゴが現れないので、意外と硬いアイスを丸く削りだすという重労働をやめることができない。
あー、極彩色のアイスばかり減っていく。
先月彼氏とフロリダに引っ越すと言って店を辞めた派手な身なりのホッピングシャワーが言ってたのを思い出す。
「あんた可愛いのに彼氏出来ないのは、押しが弱いからだよ」
でも、目立たなくても私の良さを分かってくれる人がきっといるはず。
そう言ってたら「待ってるのがダメなんだって」と言い返されたかも。

それでもついに現れたのだ。
その日はオレンジシャーベットみたいな太陽の光がさんさんと射し込む日だった。まぶしさに細めた私の目に、長身で細身で、チョコレート色の肌をした紳士が映った時、この人が迎えに来てくれたのだと分かった。
バニラ・キャラメルリボン。
彼の舌の上でとろける私の名前。見つけ出してくれてありがとう。
私は就業規則に逆らってつけ続けていた、私の名と電話番号が彫りこまれた指輪をそっと外して、アイスクリームに埋め込み、彼に渡した。でもそうするまでもなく、彼は閉店後の私を待ち伏せ素敵な外車で連れ去ってくれた。
私はその店に二度と帰る気はなかった。

それなのに。

4年後、私は再びそのショウウィンドウの前へ立ちアイスクリームをさばいていた。
私からキャラメルリボンという姓を奪ったロッキーロード・バニラはいまや私をかえりみず、あの私を連れ去った外車で遠くへ行ってはなかなか帰ってこない。
でも、今、一体どんなフリークが、私の名前を呼んでくれるだろう。
私の名前はバニラ・バニラ。
私におぞましいほど平凡な姓をあてがった彼は代りに時間を奪っていった。もう若くも、スウィートでもロマンチックでもない。絶望のままスクープする私の右腕にだけはどんどん筋肉がついてしまい、冷気にさらされ、かさついている。ねえ、ホッピングシャワー、私が間違っていた? それでも私は自分のやり方を変えることが出来ないよ。もう誰も呼んでくれることは無いのに。そんな自殺みたいな注文。絶対、絶対に。
呼ばれるのを待っているだけの私もゆるい自殺だ。

fin.

アンドナンドはフレンチウーラーの夢を見るか?

 ヒャフウ! シブサワ・イズ・マーダー!!(挨拶)



本日はド短編2600字を書き上げたので取り急ぎblogにアプするよ、

タイトルは「アンドナンドはフレンチウーラーの夢を見るか?」


ソノモノズバリ 「ミスド小説」 だよ。


わたくしおうちの近くにミスドがありまして、
喫茶店で小説を書くって言うオシャレなことしたい気分の時はえてして行くんだけど、
あまりに通いすぎてこれはネタにしないと元がとれねえ、って思ってたので、
今回のコレは願いかなったり、失地回復だね。

ちなみにドーナツほどロマンチックなおやつも無いと思います。
だってなんかノスタルジーだし、あんなキトクな形がアイデンティティになってるんだぜ。
なんで穴あいてるんだろ(火の通りがいいから、っていうなら、チュロス状にすりゃいいじゃん)


ちなみにちなみにミスドがあんなに大人気な理由の第一は
「自分でとる」からだと思うんだよね。
つまりパン屋と一緒、トレイとトングを持つとワクワクする!
一種のエンターテインメント感よ。

第二にハウス型の細長いハコ。
ケーキ屋さんと一緒。
つまり、パパが買ってきてあげたときのお土産感、ワクワク感!

第三は匂いがすごいからだと思うよ。
うちの最寄駅、ホーム全体がミスド臭してるもん。スメルでホイホイ。
(これもパン屋やケーキ屋と同じだね)


つまりミスドはケーキ屋とパン屋のわくわく両方味わえるんだから、
楽しくないわけないじゃない、ていう結論です。


そんなワタクシのオススメドーナツは、
エンゼルフレンチとオールドファッション。

オールドファッションはオウチにつくまで我慢して、
レンジでチンして食べるとめっちゃ美味です。
(でも大体我慢できずに道端で食べてしまいます。)


どうでもいい話はどうでもよくて、じゃあ本題に入るわよ。


(タイトルは「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」のモジリって、一体何人が気づいてるかな??)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「アンドナンドはフレンチウーラーの夢を見るか?」

 知ってる? ドーナツは穴があるからいくら食べても太らないんだよ。

 そう言って今日も彼女は僕をミスタードーナツへと誘う。

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絵本イラストと、装丁の募集!2

 
「渋澤怜第二短編集」の装丁をやってくれる人も、切に募集しています!



画像は、第一短編集の装丁。
ワタクシ渋澤による完全DIYでした。ワードで打った文字をノリで貼り付けたんだよねwww

そんな感じでパソコン弱者なので、凝った装丁が作れません。
雰囲気としては上記毒マスクガールと同じ感じで、
「ちょっと毒のある純文学(女子向け)」と分かる感じにしたいです。

収録予定作品
「へや(仮)」 
http://rayshibusawa.web.fc2.com/heya.html

「プルメリア、カシスローズ」
http://rayshibusawa.her.jp/novels/plumeria.html


などなど。


あと次から「文庫(オビ付)」「フルカラー表紙」にします。
なのでオビのデザインも含めてやってくれる人募集です。
あと、「目次」「あとがき」「奥付」も、やってもらえると、嬉しいな……!

ノーギャラなのと、6月刊行予定なのは上記と同じです。

こちらの件も、どうぞどうぞよろしくお願いいたします。
同人小説は「表紙が命」、手にとってパラパラしてもらえるかどうかはひとえに「表紙」にかかっておりますので、
デザインをやっている人の力を借りたいと思っております。よろしくお願いいたします。

絵本イラストと、装丁の募集!

おハロー。シブサワだよー。



実は前々からシブサワの短編「platonic love, plastic love.」を
「絵本化したい!!」という欲望が、もっこりむらむらと芽生えていて。

↓原稿「platonic love, plastic love.」
http://rayshibusawa.her.jp/novels/plasticlove.html


絵本の絵の部分を担当してくれる、絵描きの人を、切実に募集しています!!


読んでもらえればお分かりの通り、
童話文体とメタファーを駆使してメルヘンの体裁を保っていますが、
テーマはずばり「セックス」で、毒のある話なので、
絵もそれに似合う方がいいなあと思っています。

(ビアズリーとか、ミュシャとかバルビエとか、あと漫画家だけど中村明日美子さんが大好きなので、
そんな感じだと最高です!! 
が、そうでなくても、読んでイメージがガンガン湧いてきた方なら構いません!!笑)

作った本は、文学フリマや、インディーズ本屋さん(タコシェ、模索舎など)で販売する予定です。100〜150部程度刷る予定です。

完全インディーズなので、申し訳ないですがギャラは出ないです。。
売上分で小銭がちょっと入る程度だと思ってください。。

それでも、普段絵本制作のインディーズの場で活動している方にとっては、
小説の読む層へアピールすることができますし、私にとっても逆のメリットがあります。
(インディーズ絵本作家の人が何処で本売ってるか知らないし、
逆に絵本描きの人は文学フリマとか知らない人いるんじゃないかしら。)

何より、一緒にものを作る楽しさを共有できる人との出会いを期待しています!

あと余談ですが、自分がパソコンに強くないので、データ入稿に強い人だとありがたいです。
あと印刷業者に詳しい方だとなおありがたいです……! 
(小説本の印刷業者のことは分かるんだけど、絵本だとさっぱり。)

(もしかしらたコストの関係で、中はモノクロになるかもしれません。
装丁も、硬い表紙で、叩くと痛い角のやつ、が、理想なんだけど、ちょっと調べたら激高なので、
普通の小説同人誌と同じ型にするかも……)

描いてくださる、という方いらっしゃったら、メッセージお願いします。
次の文学フリマが6月なので、
一ヶ月くらい(〜3月下旬)を目途に一度区切ろうと思っているので、
それまでに「少し気になる」程度の方もメッセージいただければと思います。

あるいは、周りに興味ありそうなお友達がいる人は、RTやら何やらしてこの話を広めてもらえると感動します。
卒業制作とか学校の課題で絵本やりたい、とかいう人がいたら最高なんだけどなあ。
学生だとタダでも頼みやすいしネ でもこの時期卒制は無いよねー。

pixivとかでナンパしたほうがいいのかな……? でも見たことないし、漫画絵じゃ嫌なんだよなあ。

とりあえずmixiコミュは漁りまくりました笑