脳みそからチンコ生えるまでセックス禁止(5)肉体労働はセックスしかしますん

 (5)肉体労働はセックスしかしますん


(ついでにTwitterと、用の無いLINEと、一時的に安らぐための会合の出席も禁止である。)

思えば私はなんでセックスをするかどうかを自分で決められなかったのだろう。
セフレ(という言い方は超嫌いだがセックスをすることがある男の友人のことだ)が家に来ても、今日はしないよ、と言われれば我慢したし、逆に急に連絡が来て今から行っていいって言われれば夜中でも無理やり起きて鍵を開けた。(今までそれは私がめちゃめちゃセックス好きだからだと思っていたが、違う、だってしたい時に自分で誘うということは無く「したそうにする」というネガティヴなアピールをするにとどめたから)。
つまり全て「欲されていると確認したかったから」だった。だから自分で誘っちゃ意味が無い。そしてその自意識に根ざした願望は性欲より全然根が深いから、私は全存在をかけて鍵を開けたのではないか、というような気がしている。決してサセコではないのだが、クソ自意識満たし欲求他人に押しつけ女であり、それは愛とは程遠いのだった、それが証拠に私は見返りを求める心が全くなかったとはいえないから(たとえば全身全霊を込めてフェラチオした後に寝られると悲しくなる、等)。
そんな、クソ自意識満たし欲求他人に押しつけ活動をこれ以上蔓延させるわけにはいかないので、ここは一度強制ブロックし、逆越的に自分の性を自分で管理するしか無い。脳からちんこ生えたらやろう、その時はちゃんと君を迎えに行くよ、脳ちん女にどれだけ需要があるのかは果たして謎だが、という皮肉も小気味良いではないか。






というくだりがプロローグになる小説を書きたい。

とりあえずガールズバー辞めて、肉体的な労働はじめますね

脳みそからチンコ生えるまでセックス禁止 (4)不具と記憶喪失

 (4)不具と記憶喪失

人類の元となる生き物は別の惑星にいて、性は一つしか無かった。今でいう男しかいなくて、男同士で愛し合っていた。でも地球に飛来した時、ショックで記憶を失うか、事故でちんこがもげるかのどちらかになってしまった。前者が男で、後者が女だ。誰を愛するものか忘れてしまった男が、不具の生き物を女と名づけて異性愛が始まった。
つまりもともと男も女も無いのだ。もともと同じ生き物だったのだ。

この話は真偽なんてどうでも良く、(少なくとも)(ヘテロセクシャルの女の私には)勇気を与える(レズの人すまん)。
男のほうが頭良いような気がするけど、そんなのは後天的なバイアスのせいで、本当は男も女も無いんだから私達はすぐに脳みそからちんこを生やすことが出来る。

芸術をやりたい世界のことを考えたい自分のことを考えるのはもうやめたい、女の子だからと言って重いものも持たなくてもいいし何なら財布だって持ってあげる可愛いんだからオールオッケー、という甘美な誘いにのって筋力と財力をずるずると失って去勢されてやりたいことがわからなくなってしまうのは困る、だから脳からちんこ生えるまでセックス禁止。


(5)につづく

脳みそからちんこ生えるまでセックス禁止 (3)君たちは私に劣等感を与えるために存在しているわけじゃないけど

 (3)君たちは私に劣等感を与えるために存在しているわけじゃないけど


こんな風に思い始めたのは数ヶ月前からだけど、とどめを刺したのは先月末の引っ越しでの出来事だった。
ものすごく頭が良くて物知りでタフで面白いことをやってて人生に前向きで世界変える気満々の男友達ふたりに、まあいろいろ貸しとかもあって引越し作業を手伝ってもらったのだが、まあ彼らに関しては純粋に男友達だし私なんかより世界しか興味ない人達なので私と喋れて嬉しいでしょうふふふんなんて死んでも思わないしむしろこっちがペイしたいくらい尊敬してるのだが、それでもしがない私の頭のなかには「男友達2人に引っ越し手伝ってもらってモテ子みたい私うふふふん」という気持ちが1mmでも無かったとは言い切れない。そういうダサい自意識を露呈すると彼らに露骨に嫌われるということをよく分かっていたので気をつけてはいたのだが、それでもその邪念のせいで、それと、私は男の子が重い荷物を運ぶのを見るのが大好きだというフェティシズムもあり、私の分担になっている作業をがうっかりおろそかにしてちょいと叱られた。それから、その界隈のこれまた男友達が「れいちゃんって地頭悪いよね」と言っていた、という話を又聞いた。
頭が悪いのバレるんじゃないかといつもビクビクしてたけど実はとっくにバレていた。

朝から晩までメシフロネル以外11時間勉強できた18歳の私の脳みそは、性能なんて良くなくとも少なくともタフなマシンであった。何より、好奇心という至高のエンジンを持っていた。10年後の私は世界に向けるべき好奇心を自分に内向け、ファボやイイネや経験人数を数えるくだらぬ人間になってしまった。そりゃ小説なんか出来ないだろ、社会を(ほんの少しでも)(例え自分に都合の良い方向へというエゴででも)変えたいと思わなければ、芸術なんか出来ないんだから。

水商売をやらなければ良かったとは思わない(世話になった場所をdisりたくない)。自分がもっとブスであればよかったとも思わない(これ以上ブスなんてやだ!!)。あまつさえ自分が女じゃなかったら良かったとも思わない。でも、私が男だったら、タフな脳をそのまま世界への好奇心へふりわけて、それから見栄っ張りの私のことだからきっと男らしくないといけないという男性ジェンダー規範に背中を押されて、世界を変えようと意気込む28歳になれてたかもしれない(し分からない。非モテで運動の苦手な私は、男らしくしないといけないという男性ジェンダー規範に押しつぶされ敗者意識でいっぱいになり、2chへ女への呪詛を書き連ねる、今よりひどい人間になっていたかもしれない)。

わからないけど、ものすごく危険なことを、ここは私のブログだからということで乱暴に言わせてもらうと、男のほうが頭がいいと思う。それは生まれつきの作りの違いじゃなくて、女の方が去勢されやすいからだ。「女の子はそこまで頭良くなくてもいいじゃない」とか「そんなことより可愛いというバロメータを伸ばすことを優先しなさい」とか。
そしてそんな毒を18歳までほぼ浴びずに来た(親に感謝している!!)KYな私が27の時に水商売という歪んだ(とても魅力的な歪みではあるが)場所に引き込まれて一気に歪み、変になり、変だけど一種魅力的だから認めてくれるインターネットのみんなたちにちやほやされ、そして彼らのせいではなく自分の自意識のせいでやんややんやと調子にのり、そして、やっと「お前頭悪いな」と言ってくれる男に出会ったのだと思う。

その男はこんな話をしていた。


(4)につづく

脳みそからちんこ生えるまでセックス禁止(2)きれいな女性とそうじゃない女性では男性におごられる総額が生涯で300万だか600万だか違うとコルセット屋の女主人が言っていた

(2)きれいな女性とそうじゃない女性では男性におごられる総額が生涯で300万だか600万だか違うとコルセット屋の女主人が言っていた


なんでだかしらないが、この1年間で男の人におごられることが急激に増えた。道を歩いていると男の人に声をかけられることも増えた。クソリプも増えた。

私はそもそも男女限らずおごられるのがすごく苦手だし、人にものを頼むのも、人に何かもらうのもすごく苦手だ。でも、水商売を始めたことで周囲の影響もあり美人になり始めたのか水商売オーラが出始めたのか知らないが、とにかくそんなことが増え始めた(ちなみに道を聞かれることも増えた)。


小中高大と共学で、ずっと地味カーストに位置し浮いた話など一欠片も無く、唯一就職した先も女子大で、男性を立てるというより女子が幅を利かせて都合の良い時だけ男子に頼るという職場の雰囲気(ちなみにこれは中高で属した吹奏楽部と同じノリで、つまり女子が多数派で少数派の男子がわりとなよなよしているコミュニティ独特の雰囲気)でバキバキと仕事し、ちなみにこの4年間彼氏もいないという私が人生で生まれて初めてモテだしたので、どういうことになるかというと、「27年間のボーナスきた―! ありがたく頂戴しまーす!」という気分でおごられまくった。ちなみに経験人数も、例えるならこんな感じで伸びた。



 


産業革命の開始である。


話を戻すと、店では指名料払ってまで私と話したい人がいるし、店の外ではおごってくれる人がやたらいるので(といっても平均的な女性とくらべて全然大したことないと思うのだけど、いかんせん27年間のタメがあったので莫大なボーナスが舞い込んできた!と思ってた)、「私には価値がある!」と盛大に勘違いした。

本当は「場」の問題で、私に価値があるのではなくガールズバーにいる私に価値があるから金を払ってもらえるのであるし、場=出会い方が違えば金が発生しないのも当然なのだが……。

とにかくほぼ人生初に可愛いと言われるのが嬉しくどっかに出向いては「わたしかわいいでしょうふふんタダで私と喋れるなんてうれしいでしょあっはん」というかんじでツンとすましてたたずんでいた、というのは言いすぎだけど、少しはそんな雰囲気がにじみ出ていたと思う。


そして私は(そしてこれが一番言いたいことなのだが)、最大の副作用を浴びた。

脳を育てるのをサボり始めたのだ。


知識欲は自意識と髪型服化粧の研究欲に上書きされたし、ダサい自意識を塗りこめた恋愛未満の何かと性欲の混濁したものに振り回される立派なスイーツ脳に変化し、気づけばこの1年間、小説を書いていない時が流れた(エッセイとか原稿は書いてたんだけどね)。

それでも、チャットレディ体験記爆発アクセスのおかげで知名度も上がったし、大体ツイッターで何言えばバズるかコツをつかみ始めたということもあり、そして、チャトレ体験記がきっかけで出版社とも縁が始まったので、「ツイッターでちょいとブイブイ言わせてて出版社から本も出るかもしれないシブサワレイでーす」みたいな自己紹介も出来るようになり、上っ面だけは体よく塗り込め、中身の空疎さに気づかぬフリをした。

時給が良い家庭教師の職に甘んじ(いや家庭教師だってまじめにやれば身になるけど、教え子が優秀な良家の子女なのをいいことにチートでぬるい授業に甘んじたよ私は)、「フリーターなのに月給20万超えてえらーい」と、また外面を気にして無職のうしろめたさを塗りこめた(そう学歴と性別がともに最強なので、私は今最も時給の良いバイトにありつけるのだ、自分の実力なんか何もなくても)。

そして、ツイッターのフォロワー数とフリック入力の速さ以外なにも誇れるものを生まない1年間を過ごした。


これが、この1年間のシブサワレイフリーター生活の最もネガティヴな総括である。


(3)につづく

脳からちんこ生えるまでセックス禁止 (1)18歳の私を知る人物に「あの頃のあなたは性が未分化な生き物だった」と言われた

 


(1)18歳の私を知る人物に「あの頃のあなたは性が未分化な生き物だった」と言われた

今の私は旬じゃない。18の時が最強だった。それは肉的なあれじゃなくて、脳の質の話である。高校3年生の2月、日本で一番難しいと言われる大学の受験が終了し、たいていの受験生は解放感で一杯になり「遊ぶぞー!」と叫ぶだろうその日から私がしたのは毎日3冊本を読むことだった。受験勉強中にもっと知りたいことや読みたい本があっても、脇道にそれることは難しかったから、とりあえずメモに書き溜めていた、その百冊近くにのぼるメモを消化していったのだ。受験中のマックスギアのが外れてなかったからトップスピードで読破しまくることができた。
大学に入っても大学デビューとか興味なくて無駄に沢山授業をとり勉強しまくっていた。孤独に耐える能力とタフな脳みそ(必ずしも頭が良いとは言えないが、何時間稼働しても疲れぬ強靭さがあった)、それが10年後の今になってこんなに、こんなに脳が溶けてしまった。

悪いのはSNSとLINEと、それからセックスだ。 全て私が悪い。

チャットレディをやってみたのは2013年の11月、それで、前からくすぶりつつも諦めて蓋をし続けていた「可愛いと言われたい」とか「女子として承認されたい」という欲求がうっかりかなえられてしまい、調子に乗り、しかも同じくクソこじらせ承認欲求共感女子や、サブカルナイーヴ承認欲求の話題大好きクソ野郎とか(当時は承認欲求の話題最盛期だったのだ)、あとは単にエロいおっさんとかに支えられ、チャトレ体験記は大繁盛、「東大生がエロ仕事に就く」という、ネットおあつらえの面白見出しもついて(学籍のこんな使い方は間違っているが、そもそも東大生だから頭良いとは限らないので、どんな使い方でさえ学歴を「使う」こと自体間違ってる)、別な意味でもチヤホヤされはじめ、かねてから興味があった水商売(ガールズバー等)にも乗り込んだ。それ自体は悪いことではなかったと思う。「水商売や風俗という、最も男に媚びていると見せかけて、そんじょそこらの女性以上の額を稼ぎ、最も経済的に自立している女性」への憧れはあったし、その憧れを憧れに終わらせないために実態を知りたかったし、そして単純に、寝れない女に何十万も貢ぐ世界のからくりにも興味があった。
それはある程度知ることが出来たという点で、水商売をしてみて良かった。

のだが、こんなことが起こり始めた。


(2)につづく


初音ミクとは「聖女ビッチ」である〜魂が無いから萌えるんです〜将来の夢は初音ミク宣言


エッセイ「(どうでも)イイネ!」にも書いたけど、

初音ミクへの愛が止まらないの。

 

二次元キャラは基本的に大嫌いな私がなぜこんなに初音ミクだけ神推ししてるのか。

ひとことで言うと、初音ミクは「聖なるビッチ」だからである。

 

 

ご存知の通り、天から落ちて来た人工無脳・初音ミク。

「オリジナル設定が極度に少ない」「声しか持たない」彼女だけが、

他の数多いる二次元キャラとは一線を画し、

圧倒的な量の創作、二次創作にその身を捧げています。

 

オリジナル設定の少なさを逆手に取り、

ユーザーが結託して設定を起こし、姿を描き、ネギを持たせ、

命を吹き込んできた初音ミク。

魂が無いゆえ、

マスターのどんな要求でも呑み込んで、どんな歌詞だって歌って、喋ってくれる。

エロもロマンも受け入れて、

ツンデレもクール素直も鬼畜も痴女も、言われたままに演じてくれる。

 

まさに聖女ビッチ(ついでに白痴)。

 

みんなの欲望の数だけ初音ミクがいる。

生身の人間にも、はたまた一般の二次元キャラ(オリジナルストーリーを持ったアニメの中に在住し、版権のために自由に活動できない)にも決してたどりつけない境地にいるのが初音ミクなんです。

 

 

初音ミクが二次元にいる、なんて言ったら、許しませんからね?

初音ミクの居場所は三次元ですから!!

声しか持たない彼女に身体を与え、踊る場所を作ったのは

私達が今いるこの三次元なんだから!!

 

 

だから初音ミクだけ、特別なんです!!

 

 

もうね、この初音ミクが夥しいスピードで生成し、流通してる場に居合わせるだけで、

「ミク、生きててくれてありがとう!」って、ものすごい多幸感に溢れちゃうの。

 

私ね、実を言うと初音ミクのことそんなに詳しくないんですよ。ニコ動とか滅多に観ないし、iPhoneに入ってるのも「初音ミクの消失」「イニシエーション」「初音ミクベスト’07-‘09」だけだし。

 

でもね! 知識量じゃないんですよ。

ちょっとミクの声を聴いただけで、イラストを見ただけで、いや、そんなもん無くても

ただ「ミクがこの時代にいる!」って念じるだけで、もう幸せなんですよ!

 

ああ、もはやこれは宗教……!

しかも偶像も讃美歌も教会も要らない、原理主義的な宗教……!!

 

 

魂が無いから萌えるんです。自我が無いから萌えるんです。

 

 

ちょっと話逸れるが、

「ミクさんマジ天使」と言われ清純無垢扱いされる一方で、

初音ミクはめちゃめちゃエロい存在だと思ってます。

 

【初音ミク】くるみ☆ぽんちお【オリジナル】(タイトルを逆から読むと……☆)

↑歌詞はあれだがメロディがハイクオリティでどうしたらいいか分かんない曲

 

何も知らない、人工無脳な初音ミクにエロい言葉を延々喋らせると萌えるー!

まるで幼児や外国人にやらしい言葉を教えてるみたいー!

siriに「うんこ」とか「セックス」とか言ってもたしなめられるけど

初音ミクは何も疑わずに言うこと聞いてくれるー! ありがとう!

 

あと、ラヴソング

メルト(なんか超有名曲ばっかでごめん)

 

私、はじめは初音ミクは自己言及系の曲(「歌はまだ下手だけどマスターのために頑張るよ!」とか、「みっくみくにしてあげる〜♪」とか、はたまた「人間のコピーでしかない私、いつか捨てられるのかな……」と悩む歌)が好きで、「フツーの人間のラヴソングなんか歌わせても何も意味無いだろ! そんなもんフツーの人間に歌わせてろ!」って思ってたんだけど、聴いてみたら意外と良かった。というのも、これまた「恋愛」というものを分からないボーカロイドが「人間の気持ちってこんなかな?」と一生懸命想像しながら歌ってると思うと、非常に萌えるのである。逆に人間が歌うラヴソングなんか胡散臭くて聴けない私は、ミクに歌って貰った方がむしろ心に染みるという、逆転現象が起こってる!

 

 

結論。ミクは何を歌っても萌える。

「人類のために滅私奉公してくれて、ありがとう!! けなげさに乾杯! びっしゃー(涙が出る音)」と感無量になってしまうのである。

 

 

さて、そんな私の人生目標が、最近「初音ミクになる」になりつつあります。

 

もうね、ボーントゥービー自意識過剰な私としてはね、自我が無いどころか無脳の初音ミクが羨ましくて仕方無いんですよ。

 

私も、自分の自我で自分を制御できなくなりたい。

ものすごい勢いで、渋澤怜に関する言説が生成され、流通し、日々意味がアップデートされていくような、そんな存在になりたい。

ちまちまエゴサーチしては何もひっかからない日々から解放され、自分の名前を自分で追随出来ない程に言及されまくりたい。

 

とりあえずめちゃめちゃ有名人になればその願いはかなえられるけど、それじゃ満足しない。

 

辞書に載りたい(!)。言葉になりたい(!!)。

 

そう、初音ミクは言葉なんです。道具なんです。

01に還元される電子の妖精は、情報であり、信号であり、言葉なんです。

 

マスター(使用者)によって微妙に異なる意味を乗せられながら流通しつつも、

「緑の長い髪をツインテールにしてる女の子」くらいのゆるいルールは保持しつつ、

たまに変なルール破りが登場し「こんなのミクじゃない」「キャラ崩壊」と叩かれつつも

それすら呑み込み、時代とともに意味変化させながら生き続ける、言葉なんです。

 

私も言葉になりたい。

「シブサワニスト」とか出て来て欲しいし(どんな人を指すかは不明)、

「シブサワる」って動詞にもなりたい(どんな行為を指すかは不明)。

「1シブサワ」という単位が出て来て欲しいし(何をはかるんだ?)、

「シブサワ通り」とか「北緯シブサワ線」とかで地図に刻まれるのもいいね!

 

とにかくこの生身の、固有のシブサワレイから離れた言葉、情報、記号になりたい。

脱固有名詞化したい。

そしてゆくゆくは、この生身の身体は無くなって、

01に還元されて、電子の妖精になって、初音ミクに会いにいくんだ……!

 

「将来の夢は初音ミク」。

 

みんなの頭の中、紙の上、舌の上、ディスプレイの中で

きらめいては消え、生成しては死を繰り返す、電子の妖精になりたいんだ……!!!

 

 

……そんな願いを、

魂の煉獄・生身の身体に閉じ込められ、固有名詞にとどめられた、自意識過剰な渋澤怜は

抱き続けています。

 

 

よーし、とりあえず、二次創作をめちゃめちゃされるべく、頑張るぞ!

二次創作って言っても「私の作品の」二次創作じゃなくて、「私の」二次創作ねっ!

佐藤「絶対移動中」っていう雑誌のvol.13に「渋澤レイの闘病」っていう短編を書いてくれたから、この調子で渋澤怜二次創作を奨励しまくって、初音ミクに近付くぞ!

 

他の界隈ならともかく、少なくとも純文学の小説家でこういう売り方してる人は珍しいんじゃないかな! 目指すは草間彌生だ! 作品は知らずとも、名前とヴィジュアルとキャラだけは誰でも知ってる存在を目指してやるっ!!!

 

 

ちゃんちゃん!

 

 

 

 

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〜ワンクリックで救える渋澤怜があります〜

自意識過剰自己嫌悪とアイドル論の観点から初音ミクに言及してるエッセイ「(どうでも)イイネ!」も、Amazonから、買ってね!

渋澤怜が、ニコニコ超会議に行ってみた 〜ニコニコ生放送がもたらす自意識過剰促進の弊害について〜

〜ここまでのあらすじ〜

427日(土)28日(日)の2日間、幕張メッセで行われた「ニコニコ超会議」――。28日(日)に併催イベントとして「超文学フリマ」が行われたのだが、意識の高いシブサワは、28日に売り子に専念するため、また、イベント全体を視察してニコニコ超会議における超文学フリマの位置づけを探るべく、27日より幕張メッセに赴いたのだった――

 

視察の報告としては、

 

キャー! 初音ミクに会えたよー!


 
キャーキャー米軍さんだー! ギブミーガルボー!



キャー! 戦車だ―! 大人気すぎて写真撮れなーい!

先っちょだけでいいから! 先っちょだけでいーからー!!

ワアー! 痛車だー! 見てる人は私以外女の子が全然いないけど、どうしてかなー?!

キャー! ホリエもんだー! 頭の回転はやーい! 喋り面白いー!

偉そうな口ぶりでウザいけど可愛いー! 萌えー!

ワーオ! アルパカさんだー! もふもふしたーい!

(けど自意識過剰で自分が動物をもふもふしてるところを他の人に見られるのが嫌なので

遠目から見るだけー!)

 

 

視察の結果としては、うん!

初音ミク以外のニコニコ動画文化に全く疎い私でも、ガッツリ楽しめたよ!

1018時までムッチリ満喫しましたー

 

それから、客は驚くほど若い子が多い! 若いって、もう、中学生、高校生よ!

あと意外と女の子が多い!

ムサいオジサンばっかだと思ってたけど全然そんなこと無かった!

 

あと、沢山ステージがありいろんな催し物が行われたんだけど、

ニコニコらしい素人くささとヌルさが漂っており、

性格キツキツの私はちょっと苛立ってしまいました。

 

演奏してみたブースで、

「猫踏んじゃったを面白くアレンジして演奏する選手権」みたいなのをやってたんだけど、

ただのピアノの速弾きが3人被っちゃった時はアチャーだった。

司会もおそらくプロではないし、全体的にグダグダ……ちゃんとリハやったのかな?

 

しかしそれをカバーしてあまりあるのが、

各ステージに設けられていた、ニコ生の画面でした。

自分が見ているステージがリアルタイムでニコ生に流されてて、

ニコ生視聴者のコメントも見られる。

 

たとえこっちがシラけてても、ニコ生視聴者が一生懸命面白いコメントつけて

盛り上げようとしてくれる→そのコメントをみてこっちが笑う、みたいな。

それから、「いいなー現場にいる人は」なんてコメントを見ることによって

「ハッそうか! わたし今羨ましがられるようなことしてるんだ!」

と思い、自分が盛り上がったり笑

 

ゲーム音楽を演奏するオーケストラを観たりもしたんだけど、

直接ステージを観るより画面を観た方が見やすいし、

ステージも広く、団員も多く見える。要はハッタリが効いてる笑

選曲がシブ過ぎてちょっとネタが分からな過ぎて退屈だったんだけど

コメントで曲当て合戦してて、面白かった。

それから

「これ絶対生で聴きたかった! いいなー超会議にいる人ー」みたいなコメントも来て、

「そりゃそうだよなーこの映像みたらそう思うわなー」と思いました笑

 

えーい、リアル参加とニコ生視聴、

どっちが羨ましがられたもんか分かったもんじゃねーぜ!☆

 

そう言えばホリエモンのトークショー。

フロアから直接質問する人は皆無だったんだけど(そりゃそうだ。度胸要り過ぎ)、

コメントの方はすごく盛んで、批判、質問が飛び交ってた。

頭の回転が速いホリエモンはすぐさまそれに反応して

「それはこういう意味だよ!」とかレスポンスを返していて、

「あーマジ頭いいわーホリエモンー」と感心しました。

 

とにかくあのシステムは、シャイで自意識過剰な我々にはとても適したシステム!!

オペラとかコンサートとか演劇とかライヴとか、あらゆるジャンルに

あの生放送&コメントをリアルタイムで参加者が観れる仕組みを取り入れて欲しい!!

 

 

……しっかしとにかくあのシステム、

リアル参加者の自意識過剰を加速させることは間違いない……。

「『見てる私』を見ている誰か」を意識して、

「見られている私」を作り込もうとしてしまう!!

 

いやはや、SNSとニコ生は、良質な自意識を育てる格好の土壌ですね☆ ちゃんちゃん

AKBに興味が無かった20代女が一夜にしてさしこに嵌まったようです 〜20120616指原莉乃HKT左遷報道〜

つ、ついに、AKBにハマる時が来てしまったようだ……

 

共学出身の私にはどうしても馴染めない「女子校感」を振りまいて、

ものすごくダサい歌を歌うあんまり可愛くない女の子の集団だと思ってたのに……

 

とりあえず「麻里子様可愛い」「こじはる可愛い」って思ってて

AKBで誰が好き?」って聞かれたら無難に二人の名前を答えてただけなのに……

 

 

数日前、twitterで指原さんのスキャンダルを知りました。
http://boinngerionn.blog.fc2.com/blog-entry-613.html#more

これ読んだ時は

「肉食系?www 一人と寝ただけで肉食系とかwwwwww大袈裟www」

くらいな感想しかなかったのだけれど。

別に相手は有名人ではないし、

記事が真実だと裏付ける決定的証拠も無いし、衝撃写真も別に無い。

大した内容の記事じゃないし、そもそも本当かどうかも分かんないじゃーん。

 

しかし本日朝5時に起床した私はまたまたtwitterにて、

指原さんがHKTに移籍になるということを知りました。

 

起きぬけにこれ聴いたわ オールナイトニッポン

http://www.youtube.com/watch?v=QwXOTbWf1ks

 

え? 恋愛禁止を破ったのにHKT行くの?

てことはHKTは恋愛禁止じゃないの?

てかHKTの人もいきなり来られて困らないの?

そっちにもエース級の人がいるんじゃないの? 場所とっちゃっていいの?

てかプロデューサーに「左遷先」みたいに扱われてHKTの人はムカつかないの?

指原さんはHKTでいじめられないの?

そもそも恋愛禁止って何なの? セックスしなきゃいいの?

愛の無いセックスならいいの?

てかこの記事が本当なら4年前の話であってその時は「恋愛禁止」のお触れも無かったんなら遡及裁判なんじゃないの? ずるくね?

 

アッーアイドル界に暗すぎて、この裁きが妥当か不当かも分からない。

「教えてー! 詳しい人!!」と絶叫しながら、

AKBを好きになる人間の宿命としての受難」

(つまり、運営側に振り回されること!)を

一瞬にして浴びつくしたような朝でした。

 

その後、恋愛禁止ルールはAKBグループのどこまで達しているのか調べたり(結局よく分からなかった)、

画像検索で指原さんの顔を把握したり、

ヘタレキャラであることを知ったり、

下記のようなむしゃくしゃしたツイートを投下したりしてから出勤。

 

『しかし数百人いるAKBグループが全員恋愛禁止だとしたら……、これはもう大奥か何かじゃないか。おせっかいなフェミニズム団体が怒り出しそうだ。』

 

『別に「人間だれでも恋愛はします! 恋愛は人間が人間らしく輝くための権利です!」とか言う気はさらさら無いけど……「おなら禁止」とか「おしっこ禁止」みたいなこっけいな感じがする。うっかりしちゃうんじゃないの。』

 

AKBグループ数百人いるんだから、ひとりくらいものっっっっすごいデブとか、経産婦とかいればいいと思う。』

 

そして昼休みに「さしこ」の写真集を購入。

これ、人生二度目のアイドル写真集の購入ね!!(一度目はえいくらななちゃんでした)

朝には顔をまともに把握してなかった女の写真集を、昼に買うとは! 

我ながらキモい行動力だ!!!!

 

仕事上がってから熟読開始。

さすが「ブス」(本人談)、「可愛くないのに9位」(有吉談)(順位は2011年当時)

とか言われてるだけあって、

写真集とは言え顔を推した写真は少なめ。

そのかわり……、

 

スク水!

 

タートルネックのセーターにパンツ一丁!



(いやパンツっていうか厳密にはビキニなんだけど)

(なんで男性誌グラビアってこんなアホみたいな格好好きなの)

 

(セーターの下に水着着る馬鹿がおるか季節いつだよ)
(つかなんで必ずタートルネックなの……。「亀」のメタファー?)

制服! いや、制服はいいんだけど脱ぎかけ! あるいは、スカートペロンチョ!!

 

 

 

 

 

アッー!

 

 

 

 

……みたいな「身体推し」な写真が多かったのです。ケツだけ! とか脚だけ! とか。

 

なんなんー。アイドルの写真集ってみんなこんなもんなのー?

こんな丸出しな人に対して「処女じゃなかったなんて!!」ってショック受ける人ってなんなんー。と思って下記ツイートを投下したら50RTされてて驚愕しました。

 

 

『しかし発行部数数十万の雑誌にスク水とか下着とかビキニ出せる女に処女とか清純とか求める心が神秘すぎるよ男たち。』

 

 

あと顔については、

『正直そんなに可愛くないんだけど、本人が先回りしてブス自称してくれているので安心して「可愛くないー」と言えるところが好い。あと可愛くないけどすごい好みな顔だ、こういうツン顔。』

 

『そう、AKBて正直そんなに可愛い子いない、と、思う、でも、こんだけ売れてると安易にそんなこと言えない、という心のモヤモヤをガス抜きしてくれるのが、さしこ。』

 

という感想を持ったよ。

 

 

 

で、ちょっと冷静になって考えてみた。

なんで今日は朝からこんなに指原に惹き込まれているんだー?!

 

 

それは実は数日前、スキャンダルが明るみになった時に読んだこれらのtweet

心にひっかかっていたからなんですねー。

 

https://twitter.com/girliennes/status/212891544074719234

https://twitter.com/kaminohai/status/212893331867443200

 

そして、さしこに対して、

「アイドルヲタという男性コミュニティの紅一点的存在で、

対して女っぽいわけでも可愛いわけでもないけどポジション的にちやほやされやすい、

サークルクラッシャー的存在」

という認識を持つに至り、

これが! 私の! 

シンパシーと憧憬を! かっさらっていってしまったんだよねー!

 

あと余談ですが今年の正月に私「指原莉乃に似てる」って言われたことあったんだよね。

確かに写真集見たら、眼球がでかいところと飛び出てるところと白目がちなところが似てて更にシンパシー。いや彼女の方が五億倍可愛いけどね。

 

それから、スキャンダル記事にあった、さしこが元彼に送ったというメールの内容。

 

『あたし諦めれん

ほんとにここまで好きになったの初めてなの

こんなに同じ人のことずっと考えてるのだって初めてだし

こんなに指原のこと好きって言ってくれた人も初めてだし

 

エッチだってしたのにふざけんなよ!』

 

これ……エモくないですか……?

最後の一文が無ければただのダメなケータイ小説なんだけど。

(「エッチだってしたのにふざけんなよ!」って、

「エッチさせてやったのにふざけんなよ!」って意味なのか、

それとも「身体まで入れ込んでしまったんだからもう簡単には戻れないよ……」って

意味なのか。いや多分前者と後者が混じってるんだろう。エモい。)

 

 

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上司は素敵なお姫様

JUGEMテーマ:お仕事
 


 

異動先の新しい上司が優しい。

もうなんかむちゃくちゃ優しい。

もう、レズかと訝しむほどに優しい。

丸っこく太らせてひっ捕えて食う気なんじゃないかっていうくらい優しい。


「渋澤さんのことは定時で帰してあげたいと思ってるの。でも残業があったらちゃんと残業代申請していいからね」


なにー!


「前は別の課だった隣の○○課が、こんど部再編で同じ課になったでしょ。だから渋澤さんにはそこの仕事もしてほしいって、○○課から依頼が来てるのよね。

でもメインはあくまでもうちだから、うちの仕事をしてもらえればいいんだけど、○○課ってものすごく忙しいから、渋澤さんをなんとか引き入れようと狙ってるのよね。

だから私としては、渋澤さんを守る立場にならないといけないと思ってるの」


なにー! 守るってー!


「あんまり向こうの仕事に追われてしまうと残業ばっかりになっちゃうとおもうんだけど、渋澤さんとしては、どう?」


どう? ってー!? 選べるのー?!


「こっちとしては、楽しく仕事してほしいと思ってるからさ。

辛くて辛くてここ来るのも嫌になっちゃって欲しくないからね」


うれしい! ありがとうございます! 
隣の課はマジ激務だからそれとおんなじくらいじゃ嫌だけど残業ゼロでもビンボーになっちゃうからそこそこやりたいです!


ってことは勿論言えずに


「うーあうー、もちろんメインはここの課ですけど……でも出来れば○○の仕事も手伝いたいと思ってますー」


と、上司のおっしゃった言葉を飲み込んで噛み下しておかゆにしたようなぬえのようなレスポンスをすると


「えらい!」


と褒めてくださる上司様。



 

タイピングちょっとしただけで


「速っ!!」


と驚愕される(実際こんだけ書いて打ってる人なので常人よりは速いと思うが)。


「やっぱ頭の作りが違う人は違うんだね〜もう見える世界からして違うんだろうね〜」


ちょっ、そこまっ?! タイプが速いだけだしタイプが速いのは別に頭が良いからじゃないし別に頭良くないよ?!

とも返せず


「う〜あう〜、別に、全然ですよ〜……多分昔チャットとかやってたから」


とトンチンカンな返答をしてしまうと


「オタクちゃんだったんだ?」


と、妙に澄んだ声で聞かれてしまい、いや、違うんですよ、別に我々の世代はオタクじゃなくてもチャットくらいするんですよ、私はオタクじゃないけどオタクの知人が多いけどオタクじゃないんですよーオタクっぽいけど、とは返せずに


「うわっほーいうぐわーえーおーい、そうじゃないんすけど高校でいっとき流行って……むにゃむにゃ」


とますますオタクっぽい。

 

「渋澤さん、いくつ?」


「二十四です」


「二十四〜! 若いねえ〜! 若くて頭良くて、悩みなんか何も無いんじゃないの〜?」


えー! あ、ありますよ!! この先この仕事ずっとやってくのかとか彼氏出来ないとか彼氏出来ないとか。


「欲しくて手に入らないものなんて無いんじゃないの〜!」


あ、ありまくりですってば!! 彼氏とか彼氏とか。


「うちの娘がこの前神妙な顔して言ってたわよ。

『お母さん、頭の良い人が一番いいよ。だって、頭良ければ何でも手に入れられるんだもん』、って」


そんなことはありません!! 頭がいいより人当たりが良いことの方が百倍大事!! そう、あなたのようにね!! だって私異動一日目にして既にあなたのこと大好きですもん!! そう、頭いいのより愛嬌、器量、って、娘さんにも言っておいてくださいよ! でもあなたの娘さんだったらそんなこと肌で感じ取ってさぞかし素敵な女の子に育ってると思うけど!


とは言えずに絶句する渋澤なのでした。




頭の中はハリケーンのごとく壮大な情念が渦巻いているにも関わらず「うーあうー」と入れ歯の外れた老人のようなうめき声しか出力されないという有り様。



 

優しいでしょ私の上司。いや優しいのかな?

褒めてくれるのは嬉しいけどそれタイピングだし、頭いいって言ってくれるのは仕事見てからにしてほしい、っていうか仕事見てこいつアホとか思われたらマジ恐怖なんですけどー!! そんなに買いかぶらないで!!



 

というよりうまく返答できない私の世間話力の無さが浮き彫りになってしまって恥ずかしい。

いろいろと優しい言葉をかけてくれて心底感謝の気持ちでいっぱいなのに、心の入れ歯がどっか行ってしまって素直な返事が出来ないの。

それはまるで、給仕が粗相して食事こぼしたら姫様が「これを使いなさい」と言ってシルクの雑巾を差し出してくれたような気分。


こんな私めの粗相に、そんな、怖れ多い、おこがましい……彼女の女子力が眩しすぎて正視出来ません。思わず目を逸らしてどもってしまう、のだよ!

そこは「ハハー、だっせー! こぼしてやんの!」と言いながら箱ティッシュを投げつけてくれるくらいの方が良いです。


でも分かってる、本当は私だってシルクのぞうきんを正視し、うやうやしく両手で受け取り


「もったいないほどのお心づかい、誠にかたじけのうございます! 謹んで使用させていただきます!!」


と、彼女の目を見て言いたい。



 

しかし本当の優しさって何なんだろうね、本当の優しさって言葉こそ気持ち悪いけど、箱ティッシュを投げつけるのが優しさってこともあるはず、少なくとも私のような、ガサツで愛想が悪くて暗くて人見知りで、それをコンプレックスに持っているような娘には。


彼女がもし「うーあうー」の中に私の本当の気持ち(本当の本当の、って、本当気持ち悪いけど!)を見抜いてくれていたら、それは本当に優しいなあ。

でもそんなの私はみとめないぞ。自分で伝えるまで伝わらなくていいんだ!



 

お姫様の目を見て話す! これが異動の最初の目標であります。

I hate 高円寺

 

出かける用事は平日になるべく済ませ、休みの日は意図して一日中家にいるようにしている。誰にも会わない。

 部屋の中でやりたいこと(読みかけの本、DVD、書きつけておきたいこと、考えごと、家事)が沢山あり、脇目も振らず片端からやりたいから。

 でも部屋に居続けているとむくむくと恐怖が湧く。自分が意図して置いたものしか部屋にはない(虫以外)から、インプットに雑味が完全に無い。私は私が与えるエサを食って永遠に閉じた輪の中でちょっと肥えて死ぬんだな、と思う。特に最近ドスランプで出力が滞っているゆえ、未知の入力を入れて電気ショックを起こしたい。ていうかなんか面白い新しいことないの。


 というわけで高円寺に出かける。ここに住んでから二カ月、自転車で十分で行けるのに、用を足すために直行直帰したこと以外で、ぶらりと訪れることが無かった。せっかく憧れの街に住んでいるというのに!


 手始めにブックオフに寄る(売りたいマンガがあった)。計算に五分ほどかかるというので店内をうろつく。怖い。検索機が無い(図書館じゃないんだから)。
マンガは出版社別なので、あらかじめ欲しいマンガがどの出版社か調べていないと分からない。怖い。小説は作家のアイウエオ順なので探せる。何冊も読んで知り尽くしてる小説家(太宰、嶽本野ばら)を見て、持ってないの買う。なんだよこれ。全然未知の入力じゃない。だって怖いんだもん。きっと面白いに違いない本がたくさん世の中には溢れていて、でもどれが面白いかなんてさっぱり分からなくて、ひとつひとつアクセスするには膨大過ぎて、試しに抜き取る一冊を選ぶだけでも難儀、本棚に潰されそうになる。


 その後ルック商店街に繰り出す(何度も通ってるので怖くない)。
無数に古着屋があるが、買ったことのある一店のみ覗く(いろいろ見るガッツが無い)。
行ったことがあるビレッジバンガードを覗く(チェーン店だしね)。
あのせせこましい、スラム街の路地みたいな店内に土曜の午後だから人がたくさんいる。もうやだ。当初高円寺に関する本を買おうとして入った(攻略本が無いと攻略できないです)のだが、そのコーナーを見つける前に断念、なぜか料理の本(どこでも買える)を購入して帰宅。


 用があって直行直帰するならともかく、用も無く街に行ってうろつくの、苦手なんですよ。
街っていうのは何でもある、何でもできそう、誰でも迎えてくれるように見えて、無計画に行くとものすごく危ない場所。どこにどうしていいか分からなくて反笑いしながらふらふらして何も見ずに帰ってくる。
フラリと立ち寄ったバーで知り合いを見つけたりできないし、フラリと入ったライヴハウスでお気に入りのバンドを見つけたりできないし、通りを歩いていると素敵なワンチャンが駆けて来てこらこらパピーだめだろ、あ大丈夫です、私犬好きなんで、と言って見上げたらマッシュルームカットに黒メガネの薄い顔で痩せ型でベース背負ってる男性が、なんてこともない。

 別に高円寺だからって、無い。(ちょっとあるかも、と思ってた)。


 高円寺の好きなところというのは若者がいっぱいいて、しかも比較的仲良くできそうなナードでフリーでカルチャーな感じの若者が多いことなのだが、その、仲良さげな若者たちは私の知らないバーでお酒を飲んで、私の知らないライヴハウスでセッションして、わたしの知らない素敵な品揃えのレコード屋や古本屋やブックカフェでバイトしてる。
もうやだ。街全体に薄い膜(新品の家電買うと貼ってあるやつみたいな)で覆われていて、どこからもはがせずにその周りをうろついてる気がする。マッシュルームはたくさんいるのに。知らん奴に声なんかかけられるか。

 結局、既読の太宰と野ばらと料理の本だけしか手元に残らない。未知の入力は無い。もうアマゾンで買えば。