即興小説トレーニング5「小説が最強のソリューションである」

お題:騙された小説トレーニング 必須要素:弓道 制限時間:15分(6分オーバー)

 

「小説トレーニングは!筋トレと!同じ!毎日!一日たった15分つ!ちょっとキツいなというくらいの負荷を!書ければ!明日にはそれが大丈夫になる!そしてまた明日!もっと長く書けるようになる!」
今日は15分で2000字の小説を書かされてた。この「SHOトレジム」に入った時は、15分で200字、というか、15分で話をひとつ書くことすら全くできなかったのに、今や考える前に筆が動く。15分2000字の世界では、考えている暇はない。
トレーナー曰く、「筋トレと同じ!」考えず、いいからやれ、とのことだ。
しかし僕の頭の中ではだんだんと疑惑が育っていく。15分2000字の世界では、もうオチも伏線も、というか、ストーリーすらない。これはただぎりぎり日本語と言える何かを垂れ流しているだけ。これは小説と言えるのか?ギリギリいいとこ、イタコが受けた神のお告げをそのまま書き付けたもの、ん?いや、もしかしかしたらそれは小説より良いものなのでは?僕は今小説より良いものを書いているのか?

一ヶ月の強化トレーニングが終わった後、俺は15分で10000字書けるようになり、セミトレーナーの称号を得た。ジムで、トレーナーの同伴が必要なマシンを一人で使えるようになったり、ジムの使用時間が無期限になったりと、なにかと優待がある。しかも、新規会員勧誘もできるになったから、これからは勧誘活動をして、インセンティブをもらうこともできる。俺は、SHOトレの良さをまだ知らない人に、良さを説く資格も得たのだ。

俺はトレーナーの進めるまま、一ヶ月で書いた小説を本にした。製本代はちょっとした旅行に行けるほどの額だったが、できあがった本は村上春樹の最新刊より分暑く、俺の心はとても満足した。
毎日その本をカバンに入れて、大事に持ち歩いた。重いしかさばるが、そんなことよりメンタルの向上効果の方が大事。もし俺が望めば、印刷代さえ払えば全国の本屋に置いてもらうこともできるそうだ。

ある日、チャリで帰宅するさい、弓道の練習場の横を通りがかったら、そこから誤って討たれた矢が俺の背中に
しかし、俺は無傷だった。背中にせおったバックパックに入った俺の本が、矢から俺を守ってくれたのだ。
やはり、小説トレーニングはすごい。これからも生涯をかけて信頼していくつもりだ。

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