もってかれる

この一週間でライヴが4本あった。

 

ライヴの日は朝にヨガとストレッチ(2時間)→昼に声出しと練習(2時間)→きちんとめに化粧して夕方に出動、となるので要は1日がかりとなる。

 

全ての時間は自分の時間なんだから、全て自分のために使えばいいしそうしているはずなのだが、ライヴ回数がある域を超えると「(ライヴに)(時間を)もってかれる」という感覚になる。

 

ああ、「1月はこれ以上ライヴ増やさない」と決めたのに、それから2本入れてしまったんだよなー。呼ばれると、嬉しくて、断れないんだよなー。

 

ライヴは楽しくて充実して大変意義があるもので、自分の大目標ともリンクしてるはずだから、続けているのだけど、非常にコスパの悪い行為だからちょっと匙加減間違えるとすぐ「割の悪い行為をやらされてる」みたいな被害者意識に陥ってしまう。

 

打ち上げまで含めると最長深夜まで「もってかれる」。

ライヴが終わると、私はもう言いたいこと全て伝えて超すっきり&虚脱してるから、「全ての会話はライヴに劣る」という感覚が、ひしひしとある。

豊かな言語能力がある人の感想とか、新たな知見を与えてくれる情報とか、は、喜んで聞くし、豊かな感情表現がある人の「超よかった!! 最高!」も喜んで聞くし、次のライヴの場を与えてくれたり物販買ってくれる人も大変ありがたいのだが、

 

「面白かったです〜渋澤さんと仲良くなりたいです〜」って感じでのこのこやってきて、

「私、普段〇〇をやってて、××っていう場所に所属してて、◎◎さんの知人で、今日は●●がきっかけでここに来て、」

みたいな着地点の無いとりとめのない自分語りする人に対処するMPが、正直、まったく、無い。

 

なぜファンは自分語りをするんだろうか? そして敬愛する対象の時間とMPを無邪気に奪うんだろうか?

 

黙ってチラシを押し付けてくる人がいる。そんなの街角のティッシュ配りと同じなんだからただの迷惑だ。あわよくばチラシを見てイベントに来てくれると思ってるんだろうか? それ、チラシがぱっと見で目を惹く魅力的なデザインか、本人がぱっと見で目を惹く超魅力的なデザインか、本人の語りで熱意なり誠意なりを見せない限り、ただのゴミだぞ。

 

「私、普段〇〇をやってて〜」とか言うなら、今すぐ目の前でその〇〇を見せろ、と思ってしまう。

まあこれが演劇とか美術だったりすると無理だしこの要求が理不尽なのは分かってるんだけど、日常言語の無力性にうちしがれてるから〇〇やってんじゃねえの? こっちはあんたに興味あるふりしてへえとかはあとか言ってるけど結局物販買わせるかfacebookかLINE聞き出して次のライヴ告知送りつけないと元取れねえわ、と思いながら超削れてるからな。って時超ある。そんなつたない自分語りで相互フォローになれると思ってんの? って。

 

これが1回当たり5人も10人も現れるとなると超削れる。もってかれる。ライヴ後のMP2くらいのときにこれ対処するの超きつい。みんなどうしてるんだろ。ライヴ後に自分語りするファン対応用アンドロイドが欲しい。

 

プロフィールはどうでもいいから、今観たものを見て今思ったことを今の言葉で伝えてほしい。プロフィールは過去。プロフィールは過去。

 

 

 

 

人と会わなくなってから、人に「もってかれる」感覚に敏感になった。

人がいる時の方が寂しくなる。わかってもらえない人にわかってもらおうとしたり、みとめてくれない人にみとめられようとしたり、ほめてくれない人にほめてもらおうとして長々とうろうろするのなら、ちゃっと帰った方が良かった。(それが出来ずにストレス貯めて、帰りにラーメン食ってシュークリーム買って発散して、炭水化物とりすぎで眠くなって変な時間に寝て、この時間に起きてうじうじブログを書くと、最長早朝まで「もってかれる」)

 

私はまだ、自分がぐらぐらしてるから、不用意に他人に会うとすぐに主軸を他人に明け渡してしまう。でも勿論、自分の主人は自分で、自分が自分を褒めて認めればそれでもう十分なのだ。

 

でも、自分は超絶飽き性ですぐに自分に飽きてしまうから、本当は、「もってかれたい」「わけのわからないものに振り回されたい」と思ってる。

私は私のことが割とわけわかる(私の小説やライヴを見て「わけわかんない」という人もいるが、私の中では超理屈立ててるしわけわかるつくりになってる)ので、他人のノイズを入れないと完全に既出ばかりの世界になって即飽きてしまう。

 

しかし、私は超絶せっかち&キャパ狭めだし他人に振り回される余裕が無いし他人が怖いから、「あ、こいつわけわかんねえな」と思うと速攻心のシャッター閉めてしまうこともある。

 

だから、芸術という、いちおう安全で頭とケツがありパッケージ化して切り出されたフォーマットで、他人のわけわからなさを摂取している。

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